心配していた鴨川のヌートリアは無事だったようです。
ヌートリアウォッチャーである先輩から、目撃情報と画像が送られてきました。
そもそも彼らおよぎが得意であるので、わたくしなどが心配するまでもなかったのですね。それより自分の心配をすることにします。
さて、先日の続きです。
もう連休末の話になってしまいますが、近くを通りがてら、宵山に寄ってみました。
御池通から入り、山をいくつか見て帰りました。
わたしは、数ある山鉾の中では、長刀鉾のような花形の鉾よりも、小さくて地味な山が好きです。小さいけれど色々と趣向を凝らしてあるのが好きなのです。あと、鉾周辺よりも混雑しないということもあるし…。
あと、今年はあいふぉーんに祇園祭ナビなるアプリを入れたので、なかなか快適に回れました。有数の、渋いアプリだと思います。
ではGo。
御池通。椅子がみっちり!! 山鉾巡行の用意です。
翌日は炎天下、この椅子にみっちり座って巡行を観るわけですね。考えただけで死にそう。
祇園祭は辻廻しに何分もかけるような優雅な祭りだけれども、その実だんじりより危険なのでないか…。
毎年200人くらい死んでるけど平安京検非違使庁によって握りつぶされていると推測しております。
おっと誰か来
さて、御池から烏丸を下ったなら、まず最初に出会うのは鈴鹿山。
今年は、御神体も見ることができました(いつも混んでて入れない)。
唯一の女性の神様、色白でした。
御神体の祀られた路地の表では、「つねは出ません今晩限り♪」 と唄う小さな女の子たちの声が祇園祭情緒をたかめていました。
御池通には屋台がずらーりと並んでいましたが、年々「ご当地B級グルメフェア」の様相を呈してきています。富士宮やきそばやらシロコロホルモンやらクロコロホルモン(何もの?)やら…。
鈴鹿山から下にくだり、室町六角上ルが黒主山。
大伴黒主が眺める桜のピンクが華やかなので、好きな山です。
黒主山はなんといっても、この「黒」のロゴがかっこいいです。
他の山鉾よりグッズに力を入れているという印象で、黒字に赤で黒主ロゴの入ったタオル、Tシャツ、内輪etcが渋いです。
近くでは、展示されていた立派な織物にこんな浮かれたキャプションが……こういった浮かれ便乗は祭りの醍醐味であります。
次は鯉山。室町六角下ル。
これも好きな山です。わたしは動物系が好きなのです。
しかし鯉山は大人気で混雑しており、鯉には会えず。残念。
更に室町を下がり蛸薬師下ルに山伏山があるのですが、このような状態だったのでスルー。
少し西へ行くと、「布袋山」なる山が。ん?こんなんあったっけ? と思ったら、「休眠山」のひとつだそうです。天明の大火で、御神体を残して焼失したとの由。
今年櫓が復刻したとのことですが、巡行には間に合わなかったようです。
保存会のサイトには、ヴァーチャル巡行画像があってなんかせつない…。
御神体は、マンションの一角に祀られてあります。
西洞院まで出ると、人はややまばら。
でも屋台はいっぱい。普段は普通に民家の並ぶ街なので、なんか変な感じ。
そして、西洞院四条上ルの……蟷螂山!! キター(自分が)。わたしのいちばん好きな山です!
ちょうど運よく、蟷螂を動かす予行練習(?)が始まったところでした!
天井に映る影がかっこいいです。
バサッ!と羽が開きました。下で見ていた一同、拍手。
今度は しゃきーん!の構え。また一同拍手。
みんな「すげー!すげー!」と感動しながら写メやら動画やら撮っていて、祇園祭楽しいのう!とおもいました。ひとりで宵山繰り出してもあんまり面白くないかのう、とおもっていたのですが、充分楽しめますね。
先ほどの祇園祭ナビの解説によると、蟷螂山は古今人気の山らしく、洛中洛外図にも祇園祭の場面にはよく登場しているそうです。
「蟷螂の斧」の故事に由来していて、敵いそうにない相手にも立ち向かってゆく様子を表しているのだそう。そう聞くとますますカッコイイ。
蛤御門の変による大火以来休眠山となっていたのが、1978年に復活したそうです。わたしの生年の直前です。
金の蟷螂、これも立派。
わかりますでしょうか。蟷螂柄の織物。
蟷螂山では、からくりおみくじ300円で引いて蟷螂の模型と写真撮れるというサーヴィスをやっていたようで、蟷螂を愛する人たちの長蛇の列ができておりました。
満足して再び北へ。
こちらはずいぶんとひっそりした風情あるとおりに、ぽうっと白く光っている、北観音山。新町六角下ル。
華やか。
正面から。ゴージャスです!これはペルシャ絨毯でしたっけ?
祇園祭は単に伝統的な祭りというのでなくて、こうした異国情緒があるのが好きです。京都人は昔から新しもの好きなのです。
再び鈴鹿山を見ながらひとり宵山完了。面白かった。
みんなの好きな山鉾も教えてね☆
最後はおなじみパト軍団で。おつかれさまでした。