八分咲き哲学の道〜若王子〜左京区おさんぽ




哲学の道の疎水に花びらが散った風景が好きなので、去年に続き今年も行ってみたところ、満開の手前といったところでまだあの風景は見られなかったのですが、大文字のふもとをお散歩し左京区の空気を感ずることができたのでよかったです。
左京区には毎日のように来ているはずなのですが、なぜか最近、このあたりに来るとノスタルジィを感じてしまいます。学生時代が遠くなったからかもしれません。



花曇りの寒い日でした。京都で桜を見るたび、「花冷え」という語が作られた理由がよく分かります。
観光客はいっぱいでした。次の写真はうまいこと、まるで人がいないように写っていますが。






流れの中をぽてぽてとお散歩する鳥さん。みんなが見守ってムービー撮ったりしてました。




京都は、街中でこんなふうに生きものに会えるのがいいなと思います。鴨川には鴨とかヌートリアとかいるし。
野生生物ではないけれど、可愛い犬にもたくさん出会えました! 哲学の道で可愛い犬がいるスポットは把握しているのですが、今回はごろごろお腹を見せているところに出会えて最高でした。


法然院にちょっと寄りました。法然院近くの椿の棚。



法然院にて。いろんなところに飾られたお花。





この季節、鮮やかな枝垂れのピンクの下が、谷崎純一郎のお墓。



哲学の道沿いには新たなお店もたくさんできていましたが、閉店したお店もあるようでした。
なんだか懐かしいテイストのメリー・ポピンズの看板。可愛いカフェだったのかな〜。



ひとつ気になっていたスポットは、学生時代に時々通っていた「ティールーム若王子」でした。
たまに時間のあるときに、大学からずっと歩いて哲学の道を下り若王子まで行っていたのでした。
ティールーム若王子は、俳優・栗塚旭さんのお店で、昔はオシャレなお店だったと聞いたのですが、私が通っていた2000年頃は既にお庭に自由の女神やら仏像やら雑多なものが置かれ、テーブルもほとんどがいろんなモノで埋まっていて、かなり「パラダイス」(※桂小枝的意味での)の様相を呈していました。しかし、その空間が私には落ち着ける雰囲気で、珈琲飲みながら読書させてもらったりしました。
壁に向って座っていると、栗塚さんに、「花瓶に背を向けてないで、こちらを向いて座って。お花さんががんばって咲いてるのだから見てあげなきゃダメよ」と声をかけられたり、お勘定するときに「知らないだろうけれど、おじさん役者だったのよ」とDVDのチラシをいただいた思い出も。
その後、一緒にお店をされていたお母様が亡くなり、役者を再開された……ということは聴いていたのですが、今どうなってるのかは知らず、前まで行ってみました。

お庭への階段は残念ながら既に閉ざされており、お店はとうに営業していない模様でした。
「若王子」の看板と花籠は寂れつつも残っていて、ネコちゃんの巣になっており、周りには写真を撮る人が集っていました。
ネコちゃんの扱いに注意を促す貼り紙もあったので、ネコは地域ネコとして保護されているのかな? えさももらっているようでした。






ちなみに往年の若王子のポストカードです。




哲学の道をおさんぽした後、京都の春の常としてすっかり身体も冷えてしまい、夕ご飯へ。
学生時代にときどき行った「ひらがな館」を訪れてみました。店主(?)さん、お元気そうな姿を久々に見ました!
初めて行ったのはやはり2000年くらいで、そのとき、壁にハイロウズの「日曜日よりの使者」の歌詞が、なぜか間違いだらけの英語に訳されて飾られていたのをよく覚えています。





一番好きなメニューだった「ホワイトバーグ」を頼んでみました。
ハンバーグのカリカリが変わらぬ味であったので、「そうだ!こうだった!」と思い出しました。普段は大葉が載ってるんですが、この日は大葉が切れていたようで無念。でもまた来ます。