先日、なんか急にピンポンダッシュのように東京に行くことになり、東京に行きました。ピンポンダッシュでしたがめちゃ愉しかったです。
- 原宿
まずはさーもんさん(仮)と原宿で会い竹下通りを歩きました。
さーもんさんは、ゴリゴリ趣味をもつ一方でファンシー好きという、われらファンシーゴリゴリの民(語呂悪い)の象徴のような人です。原宿駅で待ち合わせたところ、原宿駅にはさーもんさんのような人がいっぱいおり、さーもんさんに会うまでに10人くらいさーもんさんに会いました。
竹下通りは、昔へんな服(羽根のついてる服とか)をたくさん買うた思い出があります。「かつての『へんな服』が今は『量産系』なんだな~」とか言いながら歩きました。時代を感。さーもんさんは動物の頭部がいっぱいプリントされたシャツを買おうとして思いとどまっていました。
「犬かわいい」のスティーヴン★スピルハンバーグさんとのコラボ大福屋がありました。名前を思い出せず「あー!!あのー!あれー!」「あれだー!」と虚無な叫びをあげながら写真を撮ったわれわれ。
犬関連だと、子ども110番の家がめちゃかわやった。
ポムポムプリンカフェの顔色悪めポムポム。ポムカフェも入りたかったんですが、胃の空き容量確保のため写真のみ。そういやポムも犬だね。
竹下通り抜けたとこの「熊だ」でサーモン丼食べました!
これは、みかんサーモンと信州サーモンと白っぽいサーモン(名前忘れた)の3種盛り。どれもうまい~~! 右の小さいサーモン皿は塩麴漬け。残りのごはんとこれで出汁茶漬けにしてくれるのです。最高や~。
これは神ではないので食べられなかったやつ。
それにしても、お店がなんか上品で、こういうとこ東京やな~って思いました。関西にこういうタイプのお店があったら、もっとウワーッと店内にぎやかになりそうですが、みんな静かに食事していたので。以前、この近くのCUNE本店にも行きましたが、あんな服を作っていながらお店はお澄ましな感じで驚きました。CUNEが大阪にあったら絶対いちょびり接客をしまくる店だったと思います。
- 犬のよさ展
「子犬のこいぬ」でおなじみうかうかさんの「犬のよさ展」が高円寺で催されていることを知りました。原宿から高円寺、やや遠いですがこれは行かぬわけには……ということで移動。結論からいえば思った以上に幸せな空間で、行ってよかったです。
CLOUDSとBLANKという二会場で催されており、BLANKのほうではキャンバスプリント作品の展示、CLOUDSのほうでは原画の展示とグッズ販売。着くと、人の多さも予想以上でびっくり。こういうイベントにさくっと人々が集まるところも東京やなあって思います。
キャンバスプリント作品では、おなじみの子犬だけでなく、いろいろな種類の犬が描かれていました。デフォルメされたシンプルな線なのに、犬愛が伝わる作品たちでした。まさに「犬のよさ展」だった……!
キャプションまでめっちゃいい。タイトルもいい。
こちらはキャプションにあの……あいつ……名前わからんけど……こいぬファンなら知っているあいつ……ゲムゲムいうやつ……がいる!
作品は写真撮影OKで、もうどれも素敵で、「わわ~」「はわ~」と言いながら撮って回ったのですが、この夕焼けの紀州犬の絵が特に素晴らしかったです。
マラカスを振るさーもんさん。
ガチャに興じるさーもんさん
ガチャはかなり売れているようで、ちょうど補充されているところを見ました。たまたま通りがかった親子連れが、「なんかやってるね、何かな?」ってギャラリーを覗いていて、こんなふうに「偶然ふらっと犬のよさ展に出会う」とか最高やな~と思いました。
ほんまに思うた以上に幸せに満ちた空間で、その後ずっとさーもんさんと「犬のよさ展、思った以上に犬のよさだった……」「ほんまに犬のよさだったな……」と言い合いました。犬のよさでした。
駅近くのパーマ屋さんの素敵な看板にわわーいしながら高円寺駅へ。
- 赤羽
高円寺から赤羽へ。なんなんその移動は。電車内で金カム最終回談義をできてよかったです。われわれは「金カムではおまる推し」という点でも仲間なのです。
赤羽、2002年に上陸してから実に20年ぶりなのか! なんか勝手によく知ってる場所のような気がしていたが……。前回は荒川まで歩いたんでした。われわれにとって赤羽といえば、「東京の空」であり、「赤羽ドリーミン」であり、「赤羽か屍か」であり、勝手に「ダメな人が昼間から飲んだくれてる街」と思ってたのですが、飲み屋街あり住宅街ありふつーに住みやすそうな街でした。
繁華街のゲートには「2019年 本当に住みやすい街大賞」に選ばれたという情報が掲げられていました(2020年以降は……?)。
駅前の喫茶「梅の木」に入りました。駅前にこんな、古くからありそうなチェーンではないエエ感じの喫茶店があるなんて、それだけで良い街や~~。かわいいクロスの上で「犬のよさ展」グッズを広げるわれわれ。
独特のタッチのすみっコたちを見つけてかわゆい。
あとは無目的に駅周辺をうごうごと徘徊しました。
看板のフォントが良すぎる店発見。
きれいな紫陽花のエントランス。何かと思えば教会でした。ミントグリーンの屋根が美しい建築です。はわ~~となるわれわれ。「赤羽にこんな教会があるなんて!」。いや、赤羽に偏見持ちすぎやろ。
赤羽教会のホームページによりますと、戦後、空襲で焼けた工場跡に建てられた教会だそうです。コンベンツアル聖フランシスコ修道会というカトリック教会の系列(系列っていうんかな??)であり、その日本管区の創立者は、アウシュビッツで同僚の身代わりに殉教したという人だと知りました。
赤羽公園まで歩きました。公園はたくさんの人々でえらく盛況でした。子供たち、若者ら、ご老人たち、だるそうな人々、キラキラした人々、無為な散歩者(おれたち)など、いろんな人々が集っていました。
噴水。なぜ馬が中央にいるのか、馬の周囲に魚と水鳥がいるのは何なのか。謎。
好きなタイプの建造物。「大空の門」て名前がついてました。自分が子供だったらめちゃくちゃときめくタイプの公園だな~~。
商店街へ抜けてぷらぷらしながら駅のほうへ。商店街は20年前にも来たもののあんま記憶がありません。当時よりチェーンの店は増えた気がします。しかし、渋い個人商店もポツポツ残っててええなあ。こうした個人商店が残っているというのも、人口の多い大都会ならではなんですよね。多様性の保存が一極集中という標準化を前提とせねば成り立たぬという逆説よ……とか思いました。
駅前で見つけた好きな風景。「言うこと聞いてもらえてない警告看板」も好きなもののひとつです。
東口付近には、好きなタイプの路地がありました。駅前にこんなところが残ってるなんて~~!!
飲み屋がぎうぎうと並んでいましたが、ひときわ異彩を放っていて気になった「ワニダ」というお店は、清野とおる氏の漫画で知られるようになった有名店だと後で知りました。
それにしても東京は、ひとつひとつの駅前が巨大どすな。赤羽みたいなどちらかというと地味な街の駅前でも、四条ひとつ分くらいの賑わいはある。この「四条●●分」換算は、京都から東京に出た親戚の言葉でして、この人は都会をすべて「四条」に換算して把握するのでした(※ここで「四条」というときは京都の繁華街である四条河原町及びその近辺を指す)。「東京は駅ごとに四条がある、しょぼい駅でもいちいち四条がある、新宿なんか駅ビルだけで四条10個分くらいある」というのがこの人の東京観でした。
- MNK
そして、赤羽から池袋で乗り換え、今日の最終目的地であった大山へ……!
長年の知り合いでありながら初対面、というふしぎな関係の人びととお会いしたり、ひさびさにあねに会えたり。そして憧れのMNKに行きました……!
噂に聞いていたがお通しがすげえ! 手前のこんもりしたやつがお通しです。刺身も入ってます。
その向こうのは豚唐揚げなんですが、超うま~~!!
なお、おてふきやプラスチックスプーンはMNK馴れした先輩たちが持参したものです。「いつも取り皿が不足するから」と紙皿も配られ、気遣いに感動すると同時に「この人たちはMNKのプロや……!」と思いました。
憧れのMNKのメニューです。
さーもんさんに「メニューをもってください」と言われ、なぜか全員に撮影されました。われながらMNKのメニューが似合う。
なんといっても目を惹くのは、「ふきパスタ(PかNかCのどれか)」です。PかNかCとは……?
「Pはパン、Nはナン、Cは……」「Cはカレー!」「Nはヌードル」など大激論の末に、お店の人に訊くのも癪なので適当に注文して当たるまで注文し続けようということに。Nを頼んでみましたが、幸い一発で当てることができました。
これがNです。お分かりでしょうか。
さらにこれはふきバーグ。ビジュアルがすごいが美味しくてびっくり。(ポチタはさーもんさんが連れてきたもの)
蕗がこれでもかとばかりに入っており、蕗inハンバーグがこんな美味しいと思わなかったし、蕗がこれだけ入っててちゃんとハンバーグの美味しさになっているのもすごいし、そもそもこんな大量の蕗を初めて食べたかもしれない……この日は間違いなく人生トップの蕗量でした。
MNKは、お店自体は、「学生時代に入り浸っていた店」みたいな良さがあり、初めて来るのに実家のようでした。京都でいえば、「ネコ穴」やメキシコ(通称)かな。
カラフルな洗濯ばさみたち
さーもんさんが「このみかん……もしかして鏡餅に載ってるやつでは!?」と気付いて衝撃を受ける一同。
絵、なんかのスプレー、ニトリの袋に入ったままの洗濯ばさみ
こういう感じなのにお料理がほんとうにどれも美味しいのですよ……毎日通いたい!! お土産にお手製の蕗味噌までもらってしまい(なんとかはるばる家まで持って帰った)、豆腐にのせたり丼に入れたりMNKリスペクト蕗味噌バーグを作ったりと楽しませていただきました。
また、会はたいへん愉快だったのでありますが、話題の詳細をここで書くのは憚られます。別に何か激しくよろしくない話題だったというわけではないのですが。よく「人間は会って話すのが一番、会わないと伝わらないことがある」みたいなことが言われるのを聴くたび、対面コミュニケーションよりも文字コミュニケーションに頼ってきた私は、いやあ、同意できねえな、と思ってきたのでありますが、しかし久々に対面飲み会をやるとやっぱ愉快で、そして対面の愉しさというのは「ネットに書くのがなんか憚られる話ができるところ」であり、「会わないと伝わらないこと」というのはつまり「ネットに書くのがなんか憚られること」であったんだな、と分かった次第です。
こちらはtfさんがymさんのために選んだ「100均で一番ダサい扇子」。ロゴの虚無さがよいし、「fantastic」を2回言ってるのも一つ覚えって感じでナイス。
- ハッピーロード
MNK会の後は、さーもんさんと大山ハッピーロードを徘徊しました。
ハッピーロードというだけあり、既にシャッターの降りた深夜のアーケード下を歩き回るだけでもかなり愉しい!
タコピーみのあるフレーズ。
ご当地歌謡。
パチ屋の前のスペースがカラフル装飾ですごくいい。近所だったら毎日ここで意味なくなごみたい。
有名なお店らしいソフトクリーム屋。
しかしソフトクリームマシンが故障しているとの知らせ。
「ずっとこうしていろんな街で貼り紙とかを撮りながらぷらぷらしたいよ~~」というしょぼい夢を語ると、「ずっと貼り紙を撮ってぷらぷらしてるじゃないですか!」みたいなツッコミを受け、たしかにそうやな、今が理想の生活ってことか……と思いました。
大山は、現在再開発が進められているようなので、次来るときには風景も変わっているのでしょう。再開発との関連はよく分かりませんが、アーケード撤去が計画されているらしく、それに反対するポスターも貼られていました。
MNKであれだけ食べたのに、甘いものがほしくなり、〆パフェ的なものを求めているところへ、深夜に開いているタピ屋さんがあり、タピりました。バナナチョコレートドリンクが美味しかった~~。
ここは「一人一枚、店の好きなところにシールを貼ってよい」という謎サービスがありました。
アーケードからはいくつかの路地が伸びていました。自転車に乗り廻るようになってから、路地のいっぽんいっぽんに、ここを入っていったらどこへ行くんやろな、どんな風景が見られるんやろな、と想像してしまいます。
夜にこうして知らん街の知らん路地を覗くと、ここに生きてた人生もあったんやな、たまたま違うところに住んでるけど、この街に住んでこの路地にある家に帰ってくる人生もありえたんやな、これからもどこかそんな知らん路地に住む可能性があるんやな、と考えて、ふしぎな気もちになるのでした。