幼虫さん時代の記憶

先日twitterで、アゲハを飼育しておられる方による、「幼虫のとき手に乗せて可愛がった個体は蝶になっても人間の手を覚えている」「蝶たちは幼虫だったときの記憶をちゃんと残してる」という投稿があり、話題になったのをご存じでしょうか?
https://twitter.com/Na_0428/status/899809176444063744
(@Na_0428さん)


その後、いろんな人が「同感です!」と盛り上がり、どうやらアメリカで既に「幼虫時代の記憶」に関する実験研究があったことが分かったとのこと。togetterにまとめがつくられていました。

蝶には幼虫時代の記憶がある?アメリカでの実験が話題に
https://togetter.com/li/1143115





そして思い出したのが、昔に自分のサイト(それにしても未だにジオシティーズを使っているのはどうなのか……なんとかしたいのであるが……ホームページ作成の知識が90年代末で止まっているのでどうしてよいか分からない……)に書いた、あおむしさんの記事です。

牛乳ミルク―いきもの―あおむしさんのお部屋 http://milky.geocities.jp/maternise/na/na2.html

もう20年ほど前(!)に書いた文章で、当時ペットとして可愛がっていたアゲハの幼虫についてのものなのですが、ここでわたくしまさに、羽化後の蝶の様子について、

「アゲハたちは、外に飛び立つ前に、名残を惜しむかのように、しばらく頭や指にとまっていってくれます。幼虫時代に一緒に遊んだことを覚えてくれているに違いない、と勝手に思いこんでいます。」


などと書いておったではないですか。
これは飼っていたときの実感ではあったのですが、一方で人間側の勝手な思い入れのような気もしていたし、半分冗談で書いていたのですが、それから20年経ってtwitterによって、同じように感じている幼虫飼いがたくさんいたこと、また、幼虫の記憶が科学的に論じられていたことが分かり、おおう!やはり! と嬉しく思いました。(ただし「幼虫時代の記憶がある」ということと「飼い主に対して彼らが愛着等の特別な『感情』を抱く」ということはまた別でありますが……)
最近は諸々余裕がなくなってしまい、とんとあおむしさんは飼わなくなってしまったのですが、すっかりカラタチの木も減ってしまった街角でしかしふと彼らの姿を見かけると、そのけなげさにきゅんとするのです。