さよなら阪急百貨店




四条の阪急百貨店が閉店するよ、と聞いたときは、ええっ!河原町の要の位置にありながら!?なんという不況! と世を憂えたものですが、ニュース番組でのインタビューをみて、納得しました。
阪急百貨店が閉店しますよ、と告げられた街頭の京都人たちは一様に、

「ええっ、よく使ってたのに……友だちとの待ち合わせに」
とか、
「あらー、さみしいですねえー、いつも待ち合わせ場所にしてたのにー」
とか。

誰も彼もアレを待ち合わせ場所としてしか使ってないぢゃないか! そらつぶれるわ。
かくいうわたしも、阪急といえば、トイレを借りたとかそんなことしか思い出せない。


で、今日が阪急百貨店最終日でした。閉店セールをちょっと覗いてみるか、という気持ちで覗いてみたらば、意外にも、トイレと待ち合わせの思い出しかないとおもっていた阪急に、それなりにいろんな思い出が落ちていたことに気付き、そうそう、誰々と来たなあとか小さい頃母に連れられてエスカレータをのぼったなあ、とか。そうなると、お名残り惜しくなるもので。34歳、わたしよりちょっと年上。











閉店セールはさながら世界の終わりのような様相。何か買おうかと思うたが気圧されて4階のカフェへ別れを告げに。そういえばこのカフェにも幾度か来たことがあったのでした。
レジでお勘定の際、店員さんが、

「ありがとうございました、また……」

迄言うて、はっとしたように口ごもった。「またお越しください」と言おうとなすッたのでしょう。