先斗町のお狸さん

先日先斗町を久しぶりに歩きまして、いろいろ知らん店やらが増えたなア、と思いつつぷらぷらしました。まあもともと先斗町の店なんてあんまり知らんのですが。かつて、卒論を書いていた頃(20年くらい前……もう!?)にときどき行っていた喫茶店があり、奥まった場所の静かな店だったので気に入っていたのですが、もうスッカリどこだったか分からなくなっていたり、各路地(ろーじ)の様子もえらい変わっていたり。

 

しかし、以前よく歩いていた頃に頼りにしていた「通りぬけできます」「できまへん」看板は健在でした。

 

 

 

できまへん

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できます
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この色のは初めて見ました。最近のヴァージョンなんでしょうか。
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以前、15番路地に「お狸さんの祠」というのがあり、たしか当時るるぶの京都本で嶽本野ばら氏が書いていた文章で知ったのでしたが(一行ほど触れられているだけだったと思うが)、なんともチープでちょっとあやしげなそのスポットが気に入っていて、人に京都案内をするときなどはよく立ち寄ったものでした。

15番路地を通りがかったので、お狸さん、もう無いよなあと思いつつ入ってみたらば、ちょっと配置は変わっていましたが、まだ存在していました!


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わ~~ これだ!お狸さん!

前は、お賽銭を入れるとお狸さんが今日の運勢などをお喋りしてくれたのでしたが(お狸さんは年配の女性の声でした)、その後ながらく「故障中」でいらっしゃったので、もう撤去されてしまったかと思っておりました。今のお狸さんはもうお話はなさらぬようですが、姿はそのままでした。

お狸さんの正式名称は「十五大明神」。ネットで調べたところによると、1977年の火災に関するある逸話から設置されたのだそうです。そこからどないしてお狸さんが喋るに至ったのかは不明ですが。。

 

15番路地は、他のろーじよりちょっと薄暗くて、昔はちと怖かったものです(私は怖がりなのです)。お狸さんの奥には、診療しているのかしていないのか分からない古そうな産婦人科があったと記憶しておりますが、もうありませんでした。代わりに「京都市美術館」という看板があり、何かと思って後で調べたら、記事が出ていました。

「京都市美術館」復活か 京都・先斗町のギャラリー改名で賛否(1/3ページ) - 産経ニュース

なるほど!

 

15番路地は今でもやはり独特の雰囲気で、他にも面白そうなお店がありました。見上げると狭い空が見えるのも、京都のろーじらしいです。

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