観測史上初!ジューン猛暑ブライダルに闖入!の巻 (+おもしろ日本語シャツ)



【史上最も早い猛暑日 京都市で36・0度】
日本列島は1日、広い範囲で高気圧に覆われ各地で気温が上がった。京都府内では京都市で最高気温が36・0度を記録するなど、今年初の猛暑日となった。京都地方気象台によると、6月1日に猛暑日となるのは京都の観測史上で最も早い。
(略)
京都市下京区四条通では午後、一帯が揺らいで見えるかげろうが現れた。歩行者は照り付ける日差しを日傘や帽子で避け、日陰で休む姿も目立った。

京都新聞 2014年06月01日



*****


という先週末、さすがというべきかなんというべきか、友人夫婦の結婚式が京都市内の神社であったのでした。
ご親族だけのお式だったので、私及び友人一同は野次馬として写真撮影にのみ参加。
花嫁も花婿も仲の良い友人であり、付き合い初めの頃から見てきたこの夫婦、ついに挙式かーー……  と感慨に浸る余裕もなく、この日式場へ向かいながらの胸中は、
「死ぬな!」

「死にたくない!」
だけでした。

だって普段なら糺の杜に入れば少しは涼しく感じるのが、この日はずっと蒸し暑い! 境内に着く頃には、ほんとうに熱中症の危険を感じました。お昼過ぎ、日蔭は少なく、白い砂の照り返しがますます暑い。こんな中で花嫁は、通称「布団」とも呼ばれる(というかわれわれが勝手に呼んでいた)白無垢を着ているわけです……。
だが! 花嫁花婿にばかり暑い思いはさせておけない! と、野次馬たちも正装にお着替え。




やがて、本殿から何か白いものが出てきました。あれは! 花嫁花婿!
式の後の写真撮影に向かうご一行。わーいわーい!と手を振るも、花嫁はこちらを認識したかと思いきや、目を!そら…した……!? (後で聞いたところによると撮影スタッフから、「今はあの人たちを見ないでください、一度ツボにはまると撮影が滞るので、今はあの着ぐるみの存在を忘れてください」と指示されたとの旨)




そして写真撮影開始。
野次馬たちも遠くから望遠で写真を撮ります。
が、花嫁花婿の目の死にっぷりが尋常ではない!! 結婚式で必ず見られる、誇らしげな「幸せに満ちあふれた」表情がない! むしろ政略結婚させられる人のような表情! あかん……あれは、とにかくこの時間をやり過ごすことだけ考えてる目や!
大きなタマゴのような綿帽子を頭に載せ、白無垢(拷問布団)に身をつつんだ花嫁の表情は最早うつろ、時に悲愴にさえ見えます。。
結婚式てこんな苦行なものなの!?
そもそも6月の挙式ということで、彼等は当初「雨が降るのでは?」との心配をし、花婿に至っては「本日はお足下のお悪い中云々」という挨拶を練習していたらしいのですが、予想を大きく裏切りまくりこの猛暑。雨or猛暑、二択なのか!?


とはいえ、青く晴れた空、糺の杜の緑を背景に、朱色の楼門の下の花嫁姿、やはり素敵であるなあと思いました。
観光地ですから、周囲には写メを撮っている観光客、修学旅行生もいて賑やか。




その後一緒に撮っていただいた写真(I氏撮影)



あまりお顔のわからない写真を選んでおりますが、和装の似合う人でして、所作もきれいで素敵やったー!
だが、日本髪の下、綺麗に白粉を塗られた頬には珠のような汗が浮いていて、それでも凜と立っている花嫁に、もうひたすら「おおう……お疲れよ」と拝むしかなかったのでした。
花婿の袴姿もかわいかったっす。


われわれ野次馬は、遠くから写真を撮って去るだけの予定であったのですが、花嫁花婿のご親族に声をかけられあわあわー!すみませんー! 「キューピッド、有難うございます!」とも言っていただいたのですが、だが今のおれはペンギン……。本来なら「本日はお日柄もよく」とか言いたいところでしたがそんな格好ではないしそもそもお日柄はともかくお天気が良すぎて洒落にならんわ!
しかし花嫁の御母堂に「今日は正装で来ていただきまして」と言われ、わ、解ってはる人や……!とおもたのでした。
そして! そんなこんなであわあわと御挨拶しているところへ、大事件が!
なんと! ご親族の背後に外国人観光客がいたのですが、か、「会員証な」を着ているーーーー!!





これ、イギリスではセレブ御用達とされる「superdry 極度乾燥(しなさい)」というブランドのTシャツなのですが、その素頓狂な日本語ロゴのために、おかしな日本語Tシャツマニアの間で地味に有名なのでございます。
そして先日、その中でもじわじわくる類と思われる「OSAKA 6 会員証な」Tシャツをネットで入手し或る人に進呈したのであるが、まさか! その色違いを着ている人が!!
ほんまに着てる人、いるんや…… おそらく「日本に旅行するから日本語Tシャツにしよう!何て書いてあるか知らんけど!」というノリで着て来られたのでしょう。
思わず 「か……会員証な………!!」 と声を発してしまった私、「?」 となる花嫁花婿ご親族……。



***


翌日、花嫁花婿とお茶することができたのですが、暑く重い白無垢と袴から解放された二人は、会員証な並みに解放された服を着ていてワロタ。レディ・マドンナ〜♪
なお、二人の去った後また京都は涼しくなりました。