ひとりしゃべり癖(ミソり)


割と独り言が多いほうなのですが、だんだん激化し、制御できなくなってきて困っています。

独り言を言うのは、主に、お風呂の中と、往来を歩いたり自転車に乗ったりしているとき。いずれも気を抜いているときですね。
前者は家族にびびられるだけで済みますが、後者は道行く人にびくっと振り返られたりするのが苦痛です。
気を抜いているため、事前に止めるということはできず、言ってしまってから「また言うてしまったっ」と気付いて恥ずかしくなり、それを打ち消すために「うややや、うやや〜」とまた独り言、の悪循環です。

わたしの独り言デビューは遅く、大学入学以降です。
大学に入って驚いたことは、キャンパスにはやたらひとりでぶつぶつ言うてるやつが多い、ということでした。
そこで、「あたまのいい人は独り言を言うものなのやなあ、よし、私もがんばろう」とがんばりはじめたのが間違いでした。

当初は、その場の状況に応じた独り言だったのですが(ぶつかって「痛っ」とか)、次第に独り言が自律的なものになり、じぶんでも意味の分からないフレーズが次々繰り出されるという現象が始まりました。
初期の代表的フレーズの一つは、
「女の子やったらよかったのに女の子やったらよかったのに」
というもの。
誰が女の子だったら何がどうよかったのか不明です。
しかも、言うているうちに文が解体され、
「よかったのにーのにーのにのにのに」
などフリーな変形を遂げるわけです。
このフレーズは一年くらい続いて自然消滅しました。
その他、「うああっ、もしもしっ、はいっ」「ぽー ぽー」「んぎゅ〜んぎゅ〜」「すみませんでしたすみませんでした」などなどが定番です。


そんなこんなで困っていたところ、類似の悩みを持つ人がたくさんいたことを知りました。

【死ねっ】 思い出し奇声 PART9 【ミソッミソッ】2ちゃんねる メンタルヘルス板)

こんなになかまがいたとは!! ととつぜん心強いきぶんです。
この類の独り言が「ミソる」と呼ばれていることも初めて知りましたが、この造語(とその語源となった書き込みの絶妙さ)のおかげで、悩みを語らっているにもかかわらずユーモア漂うスレッドになっているのがいいですね。

驚いたことは、多くの人のミソりの内容にはだいたいの傾向と共通点があるということです。
こんなこと言うてしまうんうちだけやわ、と思っていたのですが、「すみません」「ごめんなさい」の謝り系など、同じようなミソを持っている人は、多くいるようです。
言葉というものは無限にあるものであるのに、独り言が似通ってしまうというのは不思議な現象ですね。

特に共感&大笑いしたのは、以下の書き込みでした。

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70 名前:優しい名無しさん 投稿日:2008/10/12(日)
因みに俺が頻繁に発する奇声
・早く帰りたい!帰りたい帰りたい!(家にいても)
・セックスしてええええええええええええええ(別にしたくないのに)
・ぎゃ嗚呼あああああああぐねえええええむひwじゅじょけwk、sw(これは車の中が多く、うるさくて耳が痛い)
・死ねええええええええええ、、うそうそうそおおお(一瞬我に返って否定)
・たかこおおおおおおおおおおおお(昔の彼女)
・たかしいいいいいいいいいいいい(家族が近くにいるときは、男の名前に途中で変更)
・〜だよね?ね?ね?ね?ね?ね?ね?(何度も自分に問いかけ)

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・早く帰りたい!帰りたい帰りたい!(家にいても)
これはわたしもよく出ます。家にいるのに「帰りたい〜帰りたいよ〜」。その後、我に返って、「どこにやね」とつっこみを入れたりもします。
その後の書き込みを見ていると、「帰りたい」というミソを持つミソラーは多いようです。ふしぎなものです。皆どこかへ帰りたいのでしょうか。
その他、当スレッドに書き込まれているミソとしては、「あーやだやだ」「私かわいくないよね」「がーっ」などが、じぶんにも身に覚えのあるミソです。


・セックスしてええええええええええええええ(別にしたくないのに)
これも分かります。別に何も食べたくないのに「あーなんか食べたいなんか食べたい」など。満腹なのに。


・死ねええええええええええ、、うそうそうそおおお(一瞬我に返って否定)
罵倒系、自虐系の後に否定の言葉を付け加える、というのもよくあるパタンです。「しねしねしね、いやいやうそ」など。
わたしの場合、否定辞として「と書いてある」を付ける、という癖があります。「殺してくれ殺してくれ、……と書いてある」など。誰かに「殺してくれ」を聞き入れられて本当に殺されてはイヤなので、「と書いてある」を付け加えることで、「これはあたしの台詞ぢゃないですよ、あたしは何かに書いてあるのを朗読したまでですよ」と言い訳しているわけです。強調したいときは、「書いてあるー♪書いてあるよー♪」と微妙な節がつくようです。


・たかこおおおおおおおおおおおお(昔の彼女)
・たかしいいいいいいいいいいいい(家族が近くにいるときは、男の名前に途中で変更)

これも分かります。
何かの名前をつぶやいていて、人に聞かれそうになると違う名前に途中で変える、ということがしばしばありますが、詳細は伏せます。


スレッドには、対応策として、GABAと一人カラオケが有効との説が挙げられています。
GABAは分かりませんが、確かにカラオケに限らず、音楽を利用するというのはよい方法かもしれません。街中で叫んでいる人は奇異な目で見られますが、その手にギターが握られていれば立派なストリート・ミュージシャンですものね。
ただ問題は、わたしに音楽的才能が皆無であることです。
音楽以外の対策としては、犬を連れる、というのがよいかもしれません。
犬さえ連れていれば、ひとりしゃべりをしていても、皆、犬に話しかけていると思ってくれるはずです。まめまめ。