信濃川のよい看板

信濃川のよい看板です。なんか気に入った風景です。

 

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周囲のものものと比較してなかなかの巨看板であることがお分かりいただけるかと思います。

ここはお舟が通るのですね。お舟から視認しやすい大きさにされているのでしょう。

 

ところで「水門」という言葉を聞くと、「岡山城のボートであわや水門まで流される」トラウマがいちいち蘇るのですが、これに関してはまたいつか書きたいです。

 

 

 

潜入ッ!地名ホテル2件(ホテルフロリダin池袋、ホテル京都in新潟)

当ブログのラヴホテル記事はたしか内部に入ったことはなかったと思いますが(外観とその周辺の写真ばかり)、今回ついに内部に潜入してみました。潜入っていうか、ふつうに金を払って泊まっただけですが……。かつて、京都北山にも「ホテルマイアミ」というのがあり憧れでしたが(結局入ることがないまま閉館してしまったようです……夢のマイアミ)、ラヴホテルは謎に、その土地に関係ない地名がついてることがなくてときめきますよね。今回は、そんな2件のホテルの記録です。

 

 

●ホテルフロリダ(池袋)

すみません、ラヴホテルと書きましたが正確には現在は普通のホテル扱いで営業しているようです。しかし明らかに元・ラブホと思われ、料金体系も一人価格と二人価格が同じ(なので一人だと割高なのですがわざわざ一人で泊まった俺よ……東横イン的なビジホかここかで迷ったのですが、面白そうさに勝てなかったのでした)。場所は池袋駅前です。

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外観はこんな感じで THE ラヴホテルです。写真左側の謎のスクリーンみたいなやつにはずっと水が流れていました。こういう謎装飾もラブホ独特で好きです。私はそもそも「水を流す装飾」が好きなのです(例:泉の広場、談話室滝沢)。

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入口横のパイロンさん。公園緑地課。(なぜ?)
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入口からフロントへの通路がめちゃ狭い! 人とすれ違えない! ラブホ時代はいろいろ気まずい場面があったのではないかと想像します。

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この自販機みたいなやつにルームキーが入っていて、セルフでチェックインする形式のようです。しかし私が入ったときはフロントの人がいたのでこれは使いませんでした。

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フロントの人は常駐していないようで、予約の際の電話番号もケータイ番号でした。大丈夫かいなと不安でしたが、お会いしたスタッフさんはふつうに親切な方でした。

「シャンプーバイキング」というのを売りにしていたのでなんやろ?と思っていたら、こういうものでした……。フロントでシャンプーをケースに入れて持っていく形式!こんなん初めてみたわい。 (一応部屋には備え付けのシャンプーもちゃんとありました)


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これです。シャンプーバイキング推し。

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↑ 左の黒板の絵がフロリダ感(?)を出しています。池袋の真ん中ですが。

 

鍵もフロリダ感。小学生の頃、海外旅行に行ってきた子(当時はレアだった)からこんなお土産もらったな~~。ブラジルのキーホルダーを大事にしていたの思い出して、懐かしくなりました。

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私の部屋はココでした。普通のアパートの一室ぽい。そしてやはり廊下が狭い。f:id:kamemochi:20220908114546j:image

 

 

お部屋はこんな感じでした! ピンク基調でかわいいね。

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ベッド周りはお花模様。フロリダ風………? なのか………?(たぶん違う)

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窓にかかってる布も洗面台横の小さな棚も可愛い。
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しかし! 私は気づいたのです。装飾は可愛くて好みなのに、またこれまで「普通のホテルも全部ラヴホテルみたいになればいいのに~」とさえ思ってきたのに、いまいちテンションが上がらない!

外の音がめっちゃ聞こえるし(壁が薄い)、であるのに窓は閉ざされ外界が窺えないし、閉塞感と軟禁されてる感がすごい。思うにこうしたところはやはり、我を忘れた有様の二人が、お互い以外はなんも見えず、天なく、地なく、社会なく、全く人なきがごとし、みたいな状態で2、3時間だけのフロリダを求めて駆け込むところであり、ふつーの旅の癒しを求めて宿泊するところではないのでありましょう……。いや10代とか20代とかだと一人ラブホも愉しかったんだけど、もうふつうに安心して休みたい、これなら東横イン内観療法のビデオでも見てたほうがよかったかな……と夜中に弱気になってしまいました。

しかし、口コミサイトに書かれていたような怖いこと(省略します)は起こらず、平穏に一夜を過ごせたのでよかったです。

 

 

風呂はふつう。洗い場が広かったです。
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セクシィグラビア的な自撮りがしたかったけどなんか違う。寝巻きはワッフル地。

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おそらくラブホ時代は避妊具が置かれていたであろう箱。そうか、脱ラブホ化するとそういうコストはカットできるのやな、と思いました。アメニティの充実はラブホの長所と思いますが、そういうのは無かったです。
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トイレにあった虚無な絵。なんでトイレでそんなことを問いかけてくるのか。
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なおこの日、「13年間ネット上の知り合いであったが会ったことはない」という方と初めてお会いするという一大イベントがありました。そしてなんというかスゲエものをいただいてしまいました……。これがそうです。わああああ。いいんですか!?

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一夜明けて晴れ晴れと後にしたホテルフロリダ。「ラヴホテル街の夜明け」感はよいものです。

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●ホテル京都(新潟)

もう一軒。こちらは現役のラヴホテルです。

新潟の、その名も、ホテル京都!

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さーもんさんから10年程前に「新潟にホテル京都というチェーンのラブホが存在する」という話は聞き知っておりまして、「わはははは」と思っていたのでしたが、まさかそのホテル京都に泊まるチャンスがあるとは! 京都人としての義務を果たすことができ感無量です。ちなみに、また東横インと迷ってホテル京都を選んでしまいました。

 

ホテル京都は新潟県内の一大チェーンだそうですが、これは白根店。郊外にポッと建っています。御覧の通り、外観に一切の京都み(幻想の京都み)はありません。

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では内装は? 入ってみましょう。

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ピンクの扉! パステルカラーのカラフルな壁紙! 可愛い~~。

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京都感、ゼロ!!!

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京都感は一切無い……が、めっちゃいい! 今どきこんなベタなホテルがあるんですな。壁のハートが虹色にくるくる変わるのを動画に撮りました。

 

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これのハートたちはベッドの上の「効果」というスイッチで制御されておりまして、これを切らずに寝落ちたため、起きたらまだくるくる光ってました。

 

設備は新しくはなさそうでしたが、細部に気遣いがあってよかったです。

トイレの猫ちゃん壁紙。

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可愛いマステで補強されたトイレットペーパー置場。ナプキンの予備も。

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7、80年代を感じるマッチ。亜土ちゃん?亜土ちゃん風? いつのなんだろう。(右の牛は私のピアスです。昔にさーもんさんにもろた。)

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電話のカラーリングもちょっとレトロで良い。
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なんか焦げてるけどこれも可愛い。コカコーラは無料サーヴィスでした。

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白い扉もメルヘンな感じ。

 

ラブホで毛染めするなよ。

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こんな可愛いのにベッド上の「お願い」が生々しいです。

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よくある「きれいに使ってくださり有難うございます」みたいな文面でなく、「掛け布団の上での性行為」という具体的な行為が禁止されている! 

 

 

それにしてもやはり、「ホテル京都 白根」という文字列が面白すぎます。

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こちらは(カラオケ導入のものものしさもすごいが)、「ホテル」という文字もなく、「京都 白根店」となっています。f:id:kamemochi:20220908112849j:image

京都とは何か? もしかしてこれが本当の京都なのか? われわれの京都はここなのかもしれない……。そんなことを考えさせられます。

 

 

天井は、ギザギザの海岸線のような模様になっていました。

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もしかして京都府、あるいは京都市の形になっているのでは? と京都の地図を改めて見てみましたが、特に関係ないようでした。これ何なんやろ……思い当たる方、教えてください。

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今回は、新潟のホテル京都のおかげで、京都ぬるぬるブログ史上、一、二を争う京都ぬるぬるブログらしい記事になりました。

この後、にゃーがたシャツと朱鷺トートバッグで新潟の町へお出かけしました!

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新潟のよさ

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何の因果か、ひと月に2回も新潟に行きました。そんな予定はまったくなかったのだが……。理由は省略しますが、でも、行けてよかったです。

新潟は、子供の頃に一度、父の車で長野へ行った際に一瞬だけ踏み入り、「今、ここ、新潟やで」と言われた思い出があります。新潟は私にとって「社会の教科書に出てくるすごく遠くて寒いところ」だったので、そこに今いるのかと思うとふしぎな気分になったのでしたが、そのときは車で通り過ぎただけだし、新潟のどこを走っていたのかも分かりません。

よって実質初めての新潟です。いろんなところに行けてよかったですが、とりわけ、独自の食文化が発展していたのがよかったです。このブログは意外に食の話をしないブログなのですが、今日はうまいものの写真を載せます。

 

 

これは信濃川。暑い日でしたが晴れて美しい(指が写り込んでいますが)。名前しか知らなかった有名河川を見るのは、旅先でテンションが上がる瞬間ですね。
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(1)イタリアン

新潟のことはなんも知らんかったわたくしですが、とりあえず「イタリアン」を食べる! ということだけは決めておりました。

イタリアンとは何か? それはみかづきという新潟にのみ存在するチェーンの名物で、イタリアンという名前ではありますがイタリアンでは無い。パスタのようでパスタでなく、焼きそばのようで焼きそばでなく、ソフト麺を炒めたような、そしてその上に各種ソースやらあんかけやらがかかっていて、期間限定のイタリアンもあったりする。新潟人にとってのソウルフードのイタリアンといえば、通常イタリアンと呼ぶところのイタリアンではないそのイタリアンであって、ちなみに「本格の中華のイタリアン」とかいう謎の文字列も存在する――

――という話を以前からさーもんさん(新潟が育てた至宝)に聞かされてはおり、

「???????????」

と思っておったのでしたが、百聞不如一見、こういうものだったか! これはうまい!! たしかにソフト麺のようなものを炒めていろいろかけただけなのだが異様にうまい!! これ以上の説明が難しいのでみなさんも新潟に行かれたら是非。

 

イタリアンを気に入りすぎて、2回目もみかづきに行きました。写真は、ホワイトソースのイタリアンとビーフのイタリアン。

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どちらも美味い!! ビーフのほうはお肉がしっかり入ってるのもすごい! がつがつ食べてしまいました。サイドメニューも美味しくて、ここに写ってる「バラエティポテト」も良かったし、写ってませんがグラタンが美味しかったです。お値段が安いのも有難い。

 

さらに、どこか懐かしいお店の雰囲気も良いです。これはみかづき黒埼店で、ショッピングセンター内にあるのですが、地元で愛されてるローカルチェーンって感じがとてもよいなあ。こんなお店、それぞれの地域にちょっとずつ残ってるよね。燦然と輝く「Italian Food」の文字も良いです。

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(2)バスセンターのカレー

初回みかづきは万代シティ内のみかづきに行きまして、そちらも大変よかったです。さらに、万代シティには有名な「バスセンターのカレー」があります。なんとわれわれは、イタリアンを食べた後バスセンターのカレーをはしごしたのでした。アホですね。

 

これがバスセンターのカレー。黄色い。

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万代シティバスセンターってバスのターミナルがあるんですが、その隣の立ち食い蕎麦屋で出してるカレーなのです。何の変哲もないカレーなんだけど、さーもんさんによると、わざわざこれのために電車でなくバスを使う人がいたり、県内遠方からこれだけを食べにくる人がいたりするのだとか。さらには「これでいくらか新潟の観光客が増えた」のだそう。

たしかに、普通のカレーなんだけどなんかクセになるんは分かる。分厚いたまねぎと豚肉がいっぱい入っていて、もったりとした食感です。薄暗いターミナルを眺めながら排気ガスの中で食べるのは、本来なら快適じゃないはずだけど、それもまた旅情を誘うのでしょう。立ち食い蕎麦屋なのにカレーばっかり有名になってしまったというのもいい(蕎麦も美味しいのかな?今度食べてみたい)。

 

バスセンター前にはこんな看板も。この写真のいいところは、左の柱にも「はふはふ」と書かれているところです。

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バスシティには「ばんにゃい」という虹色のねこちゃんもいて可愛かったです。ばんにゃいおててふってくれたよ~~。

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上にいるのはお友達の、レインボー・バン男爵です。
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(3)お魚いろいろ

新潟といえばお魚ですね! 

いろいろ食べたんですが、これは漁協のマーケットで買うてそこらへんで食べた「トロ角煮」。地元ではこんなやつ売ってんの見たことない!

 

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醤油とか何もつけずに食べたのに充分美味かった~~!!

他にも、さーもんさん行きつけの、新鮮で安くてうまい回転寿司屋(謎の「県外人割引」でさらにお安くなった)とか、いろんなものが売り切れてたけどええ感じの刺身の店に連れてもらうなどしました。魚類充。さーもんさんは普段から地元で魚に恵まれた生活をしているのに、関西に来ても食べたいものを訊くと必ず「魚類」と答える魚類好き。土地土地での魚類の違いが愉しいそうです。

 

 

(4)ご当地乳業

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春に会津で「会津のべこの乳」と「酪王カフェオレ」に感銘を受けたことで、今年はご当地乳業に目覚めたわたくしです。

新潟にもご当地乳業がたくさんありました!

 

● 塚田牛乳

新潟を代表する会社のようです。ふるさと村でワッフルを買いました。ぽよんとした牛の立ち方と乳首がかわいい~~!! 

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ヤスダヨーグルト

これも地元では有名なところだそうです。レモン風味の飲むヨーグルトを飲みました。

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スタンダードヨーグルトも空港で見つけて食べました! 堂々たる牛。

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さらにヤスダヨーグルトTシャツまで買ってしまった私。

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(後ろの二枚は関係ない、我が家の牛Tシャツコレクションです。左のは Capital Radio One の「いい音楽を聴いたらいい乳が出る」牛T、右のは昔に古着で買うた星柄牛T。また牛Tが増えました……。)

 

バックプリントはこう。f:id:kamemochi:20220908112545j:image

新潟には新潟Tシャツ委員会というのがありまして、これもそこの商品です。

他のTシャツもどれも可愛い! 土産物Tシャツにはなかなかないセンスの良さだと思います。京都にも京都Tシャツ委員会があればいいのになア。新潟の方の新潟愛の深さを感じます。最も地元でこれらを着ている人はあんまりいないそうですが……。

 

 

良寛牛乳

さーもんさんに教えてもらった良寛牛乳。これはコンビニなどにはあまり置いていなくて、上二つに較べるとややレアであるようですが、「新潟ふるさと村」でゲットすることができました。

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もう「良寛牛乳」ってネーミングが良い! そう、新潟は良寛の町でもあるんでした。

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「この里に 魚類食みつつ さーもんと 遊ぶ夏日は 暮れずともよし」

 

 

最近ちょうど新しくできたという大野町の店舗にも行ったよ~~。このときはまだプレオープンでした。

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コーヒーとヨーグルトも買った!(どんだけ乳製品摂取するねん) コーヒーのパッケージがめちゃ可愛いです。f:id:kamemochi:20220907115803j:image

 

さらに、「コーヒーソフトクリームもいかがですか?」と勧められ、思わず買ってしまったのですが、オススメだけあって流石美味しかったー!! よくあるコーヒー風味のソフトじゃなくて、ダイレクトにコーヒーの味がした! こんなのはじめて……。溶けないうちにと急いで食べたので写真はありません。

 


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がんばって「自己啓発本」を読んでみるの巻(2)『人生がときめく片づけの魔法 2』

前回からだいぶ時間が経ちましたが、「自己啓発本」を読んでみるシリーズの続きです。企画といってもひとりで勝手に読んでるだけですが。「とにかく自己啓発本と呼ばれるやつがなんか苦手だ、でも何が苦手なのか、それらは何が書かれているのか」という問いから始まって、これまで避けてきたものをあえて読んでみるこの企画、前回のはこちらでした。

 今回は、


近藤麻理恵『人生がときめく片づけの魔法 2(改訂版)』河出書房新社、2019.

を読みました。本来なら「1」から読むべきなのですが、なぜ「2」かというと、私のミスです。ともあれこんまりの片づけ本です。「片づけ」は私にとっても日々重くのしかかる課題であります。

 

    

 

前回、「自己啓発本」のルーツを辿る論文を紹介しましたが、現状「自己啓発本」と呼ばれるものはその複数のルーツに応じて広いレンジをもっているようです。本書は、「片づけ」という具体的な行為についてのハウツー本でありながら、

「片づけ」をすると、小さな自信が生まれます。

自分の未来が信頼できるようになります。

いろんなことがうまくまわるようになります。

会う人が変わります。(……後略)(p.249)

 

というように、「片づけ」を通した自己の変革を目標においているからには、これもまた「自己啓発本」に含めてもよいのでしょう。

こんまりについてはいくつかのことは知ってはいました。TVにも度々出演していること、日本だけでなくアメリカでもムーブメントを起こし「KONDO」が「片づける」という意味で使われているほどであるということ、「ときめかないものは捨てる」を片づけの基準としていること、など。しかし著作を読むのは初めて。これまでSNSで断片的に流れてくる情報からなんとなく反感を抱いておりました。たとえば「本は●冊だけ残して捨てましょう」、いや、ムリでしょ、「ときめかない服は全部捨てましょう」、いや、仕事着なくなってまうわ、など。私のような古いもの好きで蒐集気質の者には相容れぬ、断捨離の教祖のような人物であろうと想像していたのでした。が、実際読んでみるとちょっと予想と違いました。以下、感想であります。

 

 

■ 本全体の印象

まず本全体の感想としては、意外に面白い!

えらそうな片づけ指南本かと思っていましたが、その語り口は柔らかく、時に自らの失敗談やユーモラスな比喩(散らかって荒れたドレッサーを「ドレッサーというより廃校舎」とか思わず笑ってしもた)を交えた語りは厭味がありません。また、端々から「この人、ほんまに片づけが好きなんやなあ」というのが溢れており、さかなクンが魚の話をしているのを聴いているときのような感があります。

こんまりメソッドは「とにかく捨てる」というものらしいから自分にはムリだろう、と予想していたのでしたが、具体的なアドバイスの中には実際に役立ちそうなものもありました。「ときめくけれど外に着ていけない服は部屋着にする」とか、「ときめくけれど役に立たないストラップなどの飾りはハンガーにひっかければいい」とか。実際にハンガーにひっかけるかどうかは別にして、読んでみると意外に「とにかく捨てよう」とは言っていないんですね。

 

 

■「ときめき」とは?

では、そもそもこんまりのキーワード「ときめき」とは何なのでしょう?

新しいものやキレイなものに感じるそれを「ときめき」と呼ぶのかと思っていましたが、実際読んでみると、「ときめき」対象は意外と幅広く想定されており、ものに感じる安心感や役に立ってくれているという思いも「ときめき」に含まれるのだそうです。「モノの魅力」を、「先天的魅力」「後天的魅力」「経験値」に分類している(p.62)のはナルホドと思いました(後者2つの違いはよく分かりませんが…)。いずれも個々人が主観的に感じるものです。

しかしここで面白いのは、「ときめき」は個々人の主観であるはずなのですが、必ずしも最初から正確に「ときめき」の有無を判断できるわけでないという点です。「ときめき判断の速さは経験値の差」(p.25)であり、時間をかけて「自分のときめき感覚に向き合う」ことで磨いてゆくものなのです。「ときめき判断がしやすくなる」方法として、「心臓に近いアイテムから選ぶ」「触るだけでなくギュッと抱きしめてみる」というコツが挙げられたり(p.23)、「ひとつひとつ手にとってときめきチェックをする」ことで「ときめく感度」を高めることが推奨されたりします(p.55)。

何が自分にとってときめくのか、ときめかないのかという判断力が身につくことこそ、片づけの最大の効用です。(p.55)

「ときめき」の判断は「片づけ」という目的のための手段のはずですが、この一文では手段と目的が転倒しているように見えます。「ときめき」判断力を身に付けることのほうが「片づけ」の目的であるような書き方です。実際、本書における「片づけ」は、自分に向き合うための修行かセラピーのようなところがあります。たとえば次のようなエピソードは、或る種の心理療法を思わせます。

ひとつは、「仕事用の服にときめかない」という人の例。この人たちは突き詰めて考えていくと仕事自体にときめいていないのだという気づきに至りました。「ときめかないと感じているということ自体が自分の声なき声」(p.33)であったのです。モノへのひっかかりを媒介として自分の内界への洞察に至ったというわけです。あるいは、好みじゃないはずなのに「なんとなく、ときめく感じ」を覚えた食器が、実はお祖母さんがお祖父さんにプレゼントされたものであったことが分かったという例(p.64)。この人の「ときめき」の感覚は、本人が知っている以上のことを知っていたというわけです。精神分析家が「無意識に偶然はない」と言うように、「ときめきはけっしてウソをつかない」(p.132)のです。

 


■ 直観パラダイス

「ときめき感覚」以外にも、とにかく本書はそのほとんどが「感覚」の話で進められます。

たとえば、適切な持ち物の量。「片づけを進めていくと、自分にとって心地よい持ちモノの量に気づく瞬間が訪れます」(p.91)。こんまりはこれを「適正量のカチッとポイント」と呼びます。この気づきが起こると自分が満たされる量が分かって納得が生じるのですが、その気づきはあくまでも「カチッ」という直観的な感覚のようです。

また、本書では、物を素材別に収納することが推奨されるのですが、その際こんまりは、「物は素材によって出している空気感が違います」(p.89)と述べています。(「空気感」って新語だと思いますがそういえばいつ頃からいうようになったんやろ……? もともとフワッとしたものである「空気」にさらに「感」がつくという、最強にフワッとした言葉だなあ。) そして素材が分からないものにつては「においを嗅ぐ」、嗅覚という感覚に頼るわけです。そうすると、通帳やカードや印鑑などは「密度が濃いめの金属っぽい香りが漂っている気がします」(p.150)、そうなのか……? 

これらは陰陽五行によって根拠づけられたりもしますが、基本的に「気がします」という主観の世界です。他にも、「布っぽいものは、バラバラにほぐされてつねに間にスース―空気が通っている状態だと、なんとなく生地がかたく冷えた感じになってくる」(p.94)ので肌着を小分けにする収納器具はよくない、とか、こうした感覚依拠は枚挙にいとまがありません。

 

 

■ 格言が次々飛び出す

こうした主観と感覚を突き詰めた結果、格言のような面白フレーズが頻出するのも本書の読みどころです。たとえば、「トイレにカレンダーやら本やらがあるのは良くない」という話のくだりでは、

そもそもトイレは排出する場所です。100パーセントアウトプットする場なので、不要な文字情報などインプットするモノは、よっぽどときめくモノでないかぎり、ないほうがいい気がします。(p.179)

「気がします」という文末表現に反して、すごい説得力です。「たしかにそうか……」という気がしてしまいます。

また、本書は衣類の「たたみ方」指南にかなり頁が割かれていますが、そこでのこの文には思わず笑ってしまいました。

 

ここで、不思議な形の洋服をたたむときの一番の極意をお伝えします。ひるまないことです。(略)そもそも、洋服はもともと四角い布を組み合わせてできているものです。どんなモノであれ、四角くたためないはずがないのです。(p.99)

 

最近よくある変わった形の服のたたみ方についてのアドバイスなのですが、『聖闘士星矢』の「いかに強固な物質でもそのもとは原子!」を思い出してしまいました(※絶対壊せない塔かなんかをこの理屈で粉砕する)。私は、作者が、一歩間違えば奇怪になってしまうマイ理論で強引に自分の小宇宙(コスモとかけてるわけじゃないよ)を作っていく、みたいな創作物が好きなんですが(例:『少年愛の美学』、淡路島ナゾのパラダイス)、こんまりにもごく微弱ながらその傾向を感じました。

 

 

アニミズムと呪物崇拝的儀式

ともあれ、そのように主観的直観で以て「モノ」の処遇を判断していくわけですが、その過程で、モノを擬人化するような表現が見られます。

たとえば、捨てるか迷っているものをいったん分けておく方法について、「モノからしてみれば」(p.60)ときめかないと言われたうえに他の仲間と隔離されることになる、とモノの立場から反対していたり。衣服は畳む収納がよいか掛ける収納がよいかという話では、「かかっているほうが、うれしそうな感じのするモノだけかける」(p.110)とモノの感情(?)を判断根拠にしていたり。製菓グッズを口を縛った袋に入れてはいけないという話(細かい!このアドバイスの細かさも本書の特徴です)では、「モノが呼吸困難で弱るのか、収納したそばから存在感がフッとなくなる」(p.216)と製菓グッズを生き物扱いしていたり。こうした箇所は抜き出していると限りがありません。

 

こうしたモノ観はアニミズム的ともいえましょう。実際、調べてみたところ、こんまりをアニミズムの視点から論じた論は既にあるようです。未読ですが、文化人類学者である奥野克巳さんの『モノも石も死者も生きている』(亜紀書房)という本は最初の章でこんまりを論じているらしく面白そうです。

 

こうしたアニミズム的感覚は、特定のモノに対する呪物崇拝的扱いへつながっています。

たとえばブラジャー。こんまりはブラジャーを「おブラ様」と呼んで「VIP待遇」にします。他の洋服と較べて「出している空気感と持っているプライドが別格」(p.123)であるからだそうです。おブラ様は、ブラスチックのケースなどでなく木やラタンの引き出しで他のものとは別に収納することが推奨されており、これは「『おブラ様』専用のおうち」と表現されています(p.128)。ブラジャーの扱い方を変えると他のモノの扱い方も丁寧になっていくそうです。


他にVIP扱いされるものとしては財布がありますが、こんまり自身の、帰宅後の財布の収納の仕方がすごい。

まず外ポケットに入っているレシートを取り出し、白地のコットンシルクにピンクと黄色の丸い花柄模様のハンカチを広げた上にお財布を置きます。『今日も一日お疲れさまでございました』と声をかけつつ、プレゼントを包むようにお財布をくるんでいき、その途中に親戚からもらった小さな水晶もいっしょに巻き込みます。そして、包み終わったお財布を専用の箱に入れ、フタをし、引き出しの一角に収納したら、『おやすみなさいませ』とあいさつをして完了です。(p.153)

 

ちょっとした儀式(というか儀式そのもの)です。ただ、モノに対する扱いとして過剰に思える一方で、その対象がブラジャーと財布というのは、一般的通念に照らしてもすんなり理解できるものです。一般的にも「女性は下着はきちんとしてないと」とか「財布はいいもの使え」とか言われるように、女性性に関する領域や金銭に関する領域は、呪術的思考と結びつきやすいところでありましょう。先に、「自分の小宇宙を作っている感じ」と言いましたが、本書の場合、けっしてそこまでぶっとんだ小宇宙を作っているわけではないのです。いわゆる「スピリチュアル」的なものがうっすら好き、そこまでガチじゃないけど、みたいな層の読者にウケるんかな?と思いました。

 

■ うっすら「日本スゴイ」風味

本書にはしばしば「日本の伝統」についての記述があります。それは別に本書の主題というわけではありませんが、上述のようなうっすら「スピリチュアル」ぽい記述と融合しつつ、本書の雰囲気を支えています。たとえば、衣類を「たたむ」話について、人のてのひらから暖かなハンドパワーが出ているという話は、折り紙という「日本の伝統文化」の話と接続されています(p.101)。

また、「日本人が天から与えられた収納の才能が、まさに押し入れという空間の使い方に結実している」(p.139)とか、「四季の移ろいを愉しみながら、小さな違いにどこまでもこだわれる、私たち日本人のDNAに刻まれたこの特質は、次の世代の日本人にもぜひ引き継いでいきたい、本当に大切な宝物です」(p.227)とかいうくだりは、明確に政治的に「愛国」的というわけではありませんが、うっすら「日本スゴイ」風味であって、テレビの「日本スゴイ」番組がなんとなく好きな層とか「日本人はやっぱり○○だよね!」「~できるのは日本人だけの特性だよね!」みたいな話をコミュニケーションツールとして盛り上がれる層にウケるであろうな~と思いました。

 

***

 

■ まとめ

(1)意外に自分に合っていた

こんまり、絶対に自分には合わんと思っていたのですが、読んでみると意外に面白かったです。前回、『金持ち父さん』などのビジネス系自己啓発は読むのが苦痛でしょうがなかったですが、こうしたスピリチュアル系自己啓発には自分は親和性があるのかもしれません。

正確には「スピリチュアル」という語を用いるのが適切か分かりませんので、「スピリチュアル」的だと感じた内実をもう少し分解して書くと、以上で述べてきた(A)特にエビデンスとかなく直観で話が進んでゆく点 (B)心の深層やその変化が重視される点 (C) とはいえ「日本スゴイ」的な通俗性とも親和性がある点 をここでは便宜的に「スピリチュアル」的と呼びました。このうち(C)は自分の苦手とするところなのですが、(A)はむしろ自分のようなものには親しみやすい要素であり、(B)は自分が親しんできた心理療法精神分析の言説とも共通性があるなと感じました。

さらに、意外でもあり「いいな」とも感じたのは、一種のゆるさです。最初に述べたように、読む前の情報からは「とにかく断捨離せよ!」みたいな本だと思っていたのですがそうではなく、最初に挙げたストラップの飾り方のように、「役に立たないものだがどうしても捨てられない場合はこうすればいい」「こうするのが理想的だが無理な場合はこうしてもいい」みたいな、ケース・バイ・ケースですよ的記述が多いのですよね。「片づけ」周りは強迫性に満ちており(「ためこみ」が強迫の一種であるなら、「片づけ」はその治療として位置づけられるはずですが、一方で「片づけ」もまた「ためこみ」と裏表の強迫性を帯びているのでしょう)、こんまり自身も高校の時「片づけノイローゼで倒れた」(!)というエピソードをあとがきで書いていますが、本書はそうした強迫性との付き合い方の書、妥協点探しの書、として読めるのでないかなと思いました。おブラ様収納や財布儀式はそれ自体強迫的である印象も受けますが、軽い強迫を以て重い強迫を制するのがこんまり流片づけなのかな、と感じた次第です。

 

(2)前回読んだ本たちとこんまり

前回読んだ『金持ち父さん、貧乏父さん』などでは、前回の記事に書いた通り、「感情」というものが蔑視されていたのが印象的でした。それは、人を誤った方向へ導くものとされていました。一方で、今回読んだこの本では、すべてが感覚と直観によって導かれてゆきます。これらは一見対照的に見えますが、ふしぎと、前回読んだ本たちと今回のこんまり本はそう遠くない印象を受けました。

逆に、こんまりとの類似点を以て考え直すと、前回読んだ本たちの論理も、「感情」を忌避するのであるからただ現実に即した話なのかと思いきや、最後は精神の話になるのであったな、ということが思い出されます。『金持ち父さん』において金の話はただ単に金の話ではなく、精神面の向上と結びついていました。「ファイナンシャル・インテリジェンス」を高める目的について金持ち父さんは、「チャンスを作り出す人間になりたいから」と妙に抽象的で精神論的なことを言い出したりするのでした。こんまりが「片づけを通してときめき感覚を磨く」ように、金持ち父さんにおいては「資産運用を通して自己を向上させる」のでした。

 

このへんの感じ(「感情」とかの主観的なものを蔑視するような論理が逆に(?)精神論ぽくなったりする感じ)ってなんやろな~ 上手く言えへんな~ と思うていたところ、先日SNSで(も)氏が、「エビデンス主義」と「根拠のない精神論としての自己啓発」の近しさ・相性の良さについて呟いていて、アッそれだ~と少し言語化された感じがしました。(も)氏は、IT起業系の人が禅とかマインドフルネスとかを好む傾向に通じる話かも、とも言っており、ナルホドと思いました。そういえばマインドフルネス流行もよく分かってなくて気になっていたので次回はマインドフルネス本を読もうかと思います。なんかいろいろ上手いこと言えないまま今日はここで完。



京都市動物園のゴーラル、ホンホンさん

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6月のことになりますが、ネットで、京都市動物園のホンホンさんに腫瘍が見つかったということを知り、気になってお見舞いに行きました。

ホンホンさんはゴーラルという動物で、6月に18歳になりました。現在「京都の森」コーナーの広いスペースで独り暮らしです。口に出したくなるお名前であるがゆえに、京都の森コーナーを巡回するたびにいつも「ホンホンさーん」と(人間が誰もいないときは)呼びかけてきたのでした。

 

 

お尻越しに振り返るホンホンさん

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ホンホンさんの紹介プレートの横には、腫瘍が除去できないということと、「ホンホンが辛くない方法を探り、いろいろな案を検討し、その中で最善ことを実施していく」ということが書かれていました。京都市動物園が動物の様子を伝えてくれるこうした文章は、いつも動物への思いがあふれていると感じます。


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何か悲愴な気持ちでお見舞いに来たのでしたが、当のホンホンさんは飄々としたご様子でした。腫瘍の影響か、たしかに多少頬がふくらんではいましたが。

 

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後ろ足でカキカキしているホンホンさん

 

ホンホンさんのスペースは、二条通りに面した広いコーナーです。これは排泄中なのか単におすわりしているのか不明ですが、二条通りを望むホンホンさんです。

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ホンホンさんは、日本で飼育されている最後のゴーラルだそうです。ゴーラルは、中国、インド、タイ……などの山岳地帯に分布する種で、ニホンカモシカなどの近縁です(ホンホンさんの隣の檻がシカスペースであることもあり、よくまとめて「シカだ!」と言われています)。ホンホンさんはかつては「オナガゴーラル」とされていましたが、DNA解析の結果「ゴーラル」であったことが分かったそうです。

獣医室だより097 ゴーラルの削蹄再び - 飼育員ブログ | ブログ | 京都市動物園

 

ホンホンさんは、かつて三重にあった日本カモシカセンターというところからやってきました。現在、日本で最後のゴーラルです。本来この地にいないはずのそうした生き物が二条通りを見下ろしているのは、なんともふしぎな感じがします。

ナイルさんでライオンの飼育が最後になったのと同様、ホンホンさんを最後に、京都市動物園はゴーラルの飼育を終了すると思われます。

 

 

ホンホンスペースを散策するホンホンさん

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その飄々とした雰囲気も含め、どことなくまめ子みのある生き物でもあります。神秘的な目もまめ子と共通です。

 

カメラ越しに目が合いました!

 

 

草に埋もれてまったりし始めたので、私も帰りました。

 

 

ホンホンスペースの近くには可愛い植物が成っていました。
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ホンホンスペースからケープハイラックスやゾウ舎のほうへ下る道f:id:kamemochi:20220730123627j:image

 

スタッフさんが書いておられたように、できるだけホンホンさん本人(本ゴーラル)がつらくない方法で、日々を過ごせるとよいなと願います。

 

***

 

この日はあまり時間がなくて、ホンホンさん以外の動物たちにはゆっくり会えなかったのですが、キリン仔が生まれていました。


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おわかりでしょうか、奥にいます。小さい! いや、大きいんだけど。

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あと入場券がかわいかったです!

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気に入った高速道路の表示(トンネル連続)

車を運転しないため、高速道路に踏み入るのは人に乗せてもらうときか高速バスに乗るときのみで、たまに高速道路を走ると物珍しくて見るもの見るものに「わわ~!!」となります。ドライバーの皆さんは毎日見てるものばかりでしょうけれど……。

 

とはいえ高速道路の標識はファンも多いはず。

私はこのたび、「トンネル連続」表示のファンになりました。なんかいい!

 

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これは近畿自動車道のトンネル連続。「あと2つ」とか教えてくれるの優しい。

 

そしてこの絵が可愛い!!こういう饅頭ありますよね?

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いっしょうけんめい撮ろうとして、雨粒にじゃまされてしまいました。

この看板を家に飾りたいです。


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42号線

春が来たら海へ 行こうじゃないか ♪

というわけで、春も何ももう真夏でありますが、42号線をドライヴしました。君の親父の車を借りて!(実際はレンタカー)

 

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ずっと雨or小雨だったので、台風クラブのあの名曲感はありませんでしたが、それはそれでまた良しでした。

ずっと海沿いを走る42号線、ところどころに奇岩が聳えているのがカッコよくて、特に名所になっているのが串本のここ、「橋杭岩」。弘法大師の伝説があるところです。岩の前には道の駅もあります。海に向かって一列に、いびつな形の巨岩が並んでカッコイイ! たしかに遠目には海へ延びる橋のようでもあります。

 

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近くに寄ってみました。われわれの他にも2、3人、雨の中を戯れる人々がいました。


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カニさんがいました……が、この写真ではわかりまへんな。

奥にちらっと見える岩のギザギザ具合がすごい。波による浸食を重ねてこうなったのですね。

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さらに陸には、奇岩と一体化するような形で建ってる建物があり、かっこええ……! 温泉宿だったようで立ち寄り湯に入ってみたかったのですが、残念ながら閉まっていました。


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橋杭岩の道の駅になぜかいた島耕作

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串本から少し走ってすさみ町に入ると、中上健次の作品のタイトルでもある枯木灘。おおう! しかし『枯木灘』、すっかりお話を忘れてしまってますわ。読み返したいな。そいえば最近、中上健次に影響を受けたという芥川賞作家・宇佐見りんの『くるまの娘』を読みましたが大変よかったです。

 

その枯木灘には、「道の駅すさみ」と、それに隣接する「すさみ町立・エビとカニの水族館」があります。

 

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外見にはさほど広くない、ひっそりした佇まいです。いや~水槽がいくつかあるだけのしょぼい公共施設でしょ……と思いつつ様子を窺いにいきますと……

気になるポスター!

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います!

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??

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この他にもいろいろ貼られていたのですが、おれたちの好きなひらパーみ」「姫センみ」が感じられますね。これは気になる。ということで入ってみました。

 

いきなりスベスベマンジュウガニ・須部沢すべみの展示。なんだこれは……。

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しかしふざけているばかりではなく、思ったより熱量を感じる展示であり、また展示の量も圧倒的でした。ファンが水槽をサポートできる制度もありました。キリがないので写真は全部はupしませんが実にいろんなエビ類とカニ類を見ることができ、それ以外(クラゲ、ペンギンなど)もいました! ペットもOKなんですね、カートに乗せられた犬ちゃんたちが不思議そうに水槽を見ている姿が可愛かったな~~。

 

珍しい青いロブスター。餌によるものと生まれつきのものがあるそうです。

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別館では特別企画のカエル展をやっていました。ポスターが良すぎる。

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カエル展という地味な企画なのにめっちゃよかった。

これは甲羅のあるカエル……じゃなくて、形がカエルに似ていることから「Frog Crab」の英名をもつアサヒガニ。横歩きでなく前に進めるカニなんですって。


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すさみ町立・エビとカニの水族館、はじめて知りましたがオススメスポットになりました!! 是非!

 

 

そこから少し西へ走ったところには、「合掌波」または「夫婦波」と呼ばれる波の様子を見られるスポットがあります。f:id:kamemochi:20220730122902j:image

 

お分かりでしょうか。島を廻り込んで両側から寄せてくる波が、写真中央で出会っています。出会った波はまた離れ、また出会い、を繰り返し、ずっと見ていられそうなふしぎな光景でした。


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ここにはえらいオシャレなカフェも!

窓際の席にはそれぞれ双眼鏡が置かれていて、島や波の様子を見ることができます。

 

ケーキは可愛くてかつ美味し。これはレモン風味でした。

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ちなみに、西側の島の一部には、「ソビエト」という名がつけられているそうです。

wiki: 

ソビエト (和歌山県) - Wikipedia

 

 

ここからすぐ近くには、「道の駅・イノブータンランド・すさみ」というところもあります。すさみはイノブタが名物らしいのです。

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しかし、辿り着いた道の駅イノブータンランド・すさみには、特に何もありませんでした……。案内所はあるようですが、この日は既に閉まっていました。


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とりあえずトイレを借りたところ、販売はすべて道の駅・すさみに一本化されたことが分かりました。

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あらまあ……と思ったものの、「ここの道の駅から観れる景色は本当に綺麗で」という文章がすごくイイ!

雨と波と霧で夕陽どころやありませんでしたが、雄大な荒波を写真に収めました。


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海沿いを走る24号線は、この後少し海沿いから逸れ、道路と海の間に山が割り込みます。上の写真で右奥に見えるこんもりがそれです。このこんもりの中には、「フェニックス褶曲」という地殻変動の痕跡があります。道路沿いに見えるのかとワクワクしていたのですが、そういうものではなく、それなりのちゃんとした装備で岩場を分け入らねば見れんスポットのようです。

フェニックス褶曲 | 南紀熊野ジオパーク