PCが早速不具合を起こしたことに関する覚書およびPC故障の独特のイヤさについての感慨

先日PCを変えて快適、という記事を書きましたが、その後ほどなく(購入1月後)不具合が起こりました。

 

先日の記事:


 

(※こういうPC関連の諸々は、いつも調べたりサポートに訊いたりして格闘するものの、後になるとその詳細をすっかり忘れてしまうので、自分用備忘録として書いておく次第です。コンピュータに関する知識は無に等しいので、あまり読者の役には立たないと思います。)

 

■ 起こった不具合

PCをスリープ状態にしておくことが多いのですが、スリープ状態にしているといつもひんやりのPCが妙に熱くなっています。

イヤな予感を感じつつスリープから復活させようとすると、メーカーロゴの画面が出たまま動かず、サインイン画面が現れない! んんん…? 強制的に電源切って再び起動させるも、やはりメーカーロゴから動かない! USBメモリやらなんやらすべて外してもダメ。

故障だ! 買うたばっかりやのに!!

 

■ LINEサポート

mouseは「24時間LINEサポート」というサービスがあります。この日は仕事の間の細切れ時間しかなく電話サポートが使いづらかったのと、自分は電話で状況を伝えるのが苦手であるため、LINEサポートに連絡。これは助かりました。

しかしサポートはかなり忙しいようでリプライが遅く、ひとつのやりとりにこの日は1時間程度かかり、午前中に最初の連絡をして問題解決しやりとりが終わったのが夜19時頃でした。24時間なので17時でブチッと切られたりしないのはユーザー的にはたいへん有難いですが、しかし働いてはる人たいへんやないかなア……と心配してしまいました。

 

■ セーフモードで起動

何度か電源の入る切るを繰り返しても状況は変わらず。これは……修理工場にドナドナか……。以前HPのPCを買った際、やはり買ってひと月くらいでドナドナされた悲劇が思い出されます。

しかし、何度目かの入る切るでロゴ画面の下部に「自動修復を試みています」という表示が。そして修復画面が表示されました!(本来なら2回強制終了を行うと3回目の起動時にこの画面が表示されるようです、このときは5回目くらいでやっと表示されました。なぜかは不明)

自動修復画面から、

詳細オプション→トラブルシューティング→詳細オプション→スタートアップ設定→再起動→セーフモードを有効にする

の順でセーフモード起動を試します。無事、起動することができ、とりあえず保存していなかったデータを外付けHDDに移すことができました。確保! 保存していない作業がぎょうさんあったのでその復元を考えるだけで憂鬱だったのですが、これでだいぶ気がラクになりました。やったー!

 

■ クリーンブートで起動

次に、スタートアップとサービスを無効にした状態で起動するクリーンブートを試みます。クリーンブートの起動の仕方は、

セーフモードのまま「システム構成(全般)」を起動→「スタートアップ」タブ→託すマネージャーを開く→有効になっているアプリケーションをすべて無効化→「サービス」タブで「Microsoftnoサービスをすべて隠す」にチェックを入れる(大事)→表示されているサービスをすべて無効に→PCを再起動

 

しかしこのわがPCはクリーンブートでは起動せず、やはりロゴ画面で停まってしまいます。ということはOS自体の問題という可能性が高いことになります。

 

コマンドプロンプト

というわけでOSを修復するコマンドを試すことに。再び修復画面から、

トラブルシューティング→詳細オプション→コマンドプロンプト

コマンドプロンプトを立ち上げます。

コマンドプロンプトをいじる作業は、正直何やってるかぜんぜんわからんので、先輩魔女に教わった通り呪文を唱えて魔法が起こるかどうかドキドキ待つだけの新米魔女のような気持ちです。てか「プロンプト」て何? ずっとなんとなく使っていた語であったのでこの機会に英和辞典を調べてみました。

 

1. 刺激する(促す)もの:思い出させるもの,きっかけ;〔演劇〕せりふ付け

2.〔商業〕支払い期限(付契約);支払期日通知書

3.〔コンピュータ〕プロンプト《ユーザーの指示待ちの状態にあることを知らせる記号》

 (ジーニアス大英和)

 

コマンドの内容は省略しますが、とにかく先輩魔女に教えられるままに呪文を入力。しかしこの方法では修復ならずでした。

 

■ システムの復元と後処理

次の手段として提示されたのがシステムの復元でした。この機能、そういえば今まで案外使ったことないかも。先々々代のHPが最後にグダグダになったときは連発していましたが。

修復画面→トラブルシューティング→詳細オプション→システムの復元

 

一番新しい復元ポイントを選ぶと上手くいかなんだので、どうやらそのあたりで何らかの過程が起こったのでありましょうか、ひとつ前の復元ポイントを選ぶと、正常に起動できました!

その後、不安定になっているOSを安定させる方法として、「システムファイルチェッカーの実行とシステムファイルの修復」「展開イメージのサービスと管理」というのを教えてもらいました。システムファイルチェッカーでは特に異常は検出されずでしたが、とりあえず双方を完了。展開イメージて何?? ぜんぜん分からんのですけど。

結局今回の件、原因は分からずでした……。もしかするとOSに重大な欠陥があるかもしれんが、とりあえず様子を見て、また起こったら点検に出してください、とのこと。このまま使い続けるのはやや不安でありますが、まあこまめにデータバックアップ取るくらいしか対策はできないのでありましょう。。

以前、IT関係の知人がコロナ禍でPCの修理が増えたとこぼしておりました。コロナの影響でメーカーが良い部品を入手しづらくなったという説明でしたが、テレワークなどでそもそも使用頻度が増えたこととかもあるのかな? ともあれサポートの人には頭が下がります。

 

***

 

ところで、今回のトラブルを通じて、このPCトラブルに特有の「イヤーな感じ」はなんだろうな? と考えました。

皆さんはありませんか? 普段使っているPCが突然ブルースクリーンになったとき、突然異音を発し始めたとき、ウイルスに感染したとき、ただの「機械の故障」とは違う特有のイヤな感じを感じることが。PCの故障は、(これは人によるかもしれませんが私にとっては)洗濯機の故障とかテレビの故障とかそういう他の家電の故障とはちょっと違う感じがします。

もちろん、それによって仕事が滞ることへの懸念や修理に金がかかることへの心配というのもあるのですが、それだけでなく、PC故障にはなんとも不気味な感覚がつきまといます。普段、それで以て文章を書いたり絵を描いたり、画像を見たり動画を見たり、金を稼いだり人と交流したり、そうした彩りある活動の道具であったもの、世界への信頼できる窓口であったものが、急に薄べったい冷たいよそよそしい箱としてそこに横たわっている感じ。この「物」はなんなんだ、これは私の知らない「物」だ、って感じ。あああれが「物自体」なのかな(たぶん違う)。

 

かつ、PC故障は他の家電の故障と比べて、自分の身体が直接さわられているようなストレスがあります。思い出したのは、子供の頃の交換日記です。

小学生の頃、複数の友人と交換日記をしていました。内容はいろいろだったのですが、仲の良かった子とは、他の人に言わないような話を互いに打ち明け合ってもいました。たとえばYちゃんとの交換日記には、定番である好きな子の話やら、他の友達との人間関係の愚痴やら、それぞれの家庭の悩み、下校時に痴漢にあったこと、など何でも書いていました。女子の交換日記というのは、男子には興味の的でありまして、彼らは隙あらばそれらを奪って読もうと狙っていました。だから女子のほうでも、机の中でなく鞄の中に入れたままにしたり、不用意に人目に触れさせないようにしたり、いろいろ自衛はしていました。

しかしあるとき、Yちゃんが涙目で、「鞄に入れてた交換日記をM君に取られた」と言うのです。すぐ取り返したけど、最悪や、と。

昼休みにそれを打ち明けられて、午後の私は授業どころではありませんでした。すぐ取り返したということだから、ほとんど読まれてはないと思うけれど、M君が交換日記のノートに手を触れたことを考えるだけで動悸がし、結局私は午後を保健室で過ごしたのでした。そのときの、単に内緒を知られるのことへのイヤさ、というのでなく、人格全体に侵入されたような、あるいは身体に直接触れられているようななんとも気持ちの悪い感じ……なんだったのでしょう。ノートがそのまま自分の身体の延長であるような感じ。

PCの故障は、あのときの被侵入感によく似ています。PCもまた、そこに自分のプライベートな情報が入っているから、というのは大前提でありますがしかしそれ以上の理由で、身体とつながっている(ように感じられている)のだと思います。「それ以上の理由」がなんなのかはよく分かりませんが、どうも、「そこでは自由に振舞える」という感覚があって(交換日記では普段人に話せないことを話すことが可能だったし、PCでは物理上の自分ではできない作業や振る舞いが可能である)、それが阻害されること(あるいはそれが幻だったと気づかされること)があの独特のイヤさの一因なのではないでしょうか。そういえば、PCの故障と似ていた故障は、洗濯機の故障やテレビの故障よりも、「トイレの故障」かもしれません。これについてはまたそのうち。