近況と年末のごあいさつ


年が改まるからとて特にどうということもないのでありますが、そして、一年をまとめるほどのたいしたことも特になかったのでございますが、一応お約束とて本年最後の日記をば。



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■ いきなり年末色のない近況報告ですが、さいきんは、あいほんの「全巻無料ダウンロード」でダウンロードした男塾を読み続けております。魁! です。 けんきうしつにいた頃から、諸事情あって男塾はちゃんと読まねば……とずっと思うておったのですが(なんのけんきうしつなんだ)、やっとそれが果たせました。
今のところ、最も好きなのはこの場面です。てっぺんの松尾ーーーー!




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■ 今年いちばん心配したできごとといちばん喜んだできごとを挙げるなら、2月の自分の誕生日にまめ子が倒れたことと、その後回復したことです。その後、薬のおかげもあるのでしょうが、基本的に元気に過ごしており、これはほんとうに嬉しいことです。次の冬を一緒に迎えられるやろか……と心配していましたが、幸い一緒に冬の道をおさんぽすることができ、無上の喜びです。おかげさまです。まめ子、ありがとうね。まめ子は冬がよく似合うのです。





一時低下していた猫や他の犬への興味もよみがえり、これは、よかったのですが困ったことでもあります。

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■ 今年の風景として思い出すのはなぜか、八月の名古屋で、大雨の中を職場まで歩いた風景です。その頃は、「ストレンジ・カメレオン」(T君の青春の曲) ばかり聴いていて、あの曲とその風景がワンセットで焼き付いています。汚れた川を汚れた僕と泳ぐ、君はとっても、きれいだった。そんな一年でもありました。また15年後に(生きていればですが)この歌やあの風景は思い出すのだろうなあ、という気がしています。

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■ (このブログではそうでもないですが) 自分の文章の書き方が少し変わった、という年でもありました。まあ私以外の人にとってはどうでもいいことだと思いますが。6月に、綿矢りさの小説についての感想を書きました(その後、京アカ書評頁に転載しました)。このとき、倉橋由美子の「K」と「S」という二類型を引き合いに出したのでした。この、「K」と「S」という男の二分類、ひいては世界の二分類――更に元ネタであるビンスワンガーのことばに置き換えるなら「空気の精の世界」と「低い穴窖の世界」という二つの世界――は、当時の私にとって、切実な自分のテーマでもありました。いえ、当時というか、ここ15年、20年ほど、そのように二分されたものとして世界を捉えていたように思います(もちろんそんな大袈裟なものではないですし、そんなにきれいに二分割されてきたわけでもないですが)。そして、文字や書きことばに関すること、音楽に関することは、前者に分類してきました。が、その構図が今年その後、少し変わったように感じています。どう変わったかはうまくいえず、また私以外にとってはまったくどうでもよいこととは思いますが。そして、今後どうなっていくのか、分かりませんが。あと、しふぉん論をまとめました。


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■ 皆様におかれましては、また、皆様のお犬様におかれましては、よきお年をお迎えください。すべての犬の幸せと健康を祈り。