追いかけられる夢


しばらく忙しくて夢ライフが充実してなかったのですが、最近また、ストーリー性のある長い夢を見るようになりました。
ちょっと気になる夢を見たので書いておきます。
若い頃(20歳前後)は、いつものように追いかけられる夢を見たものですが、追いかけてくるのは大抵、黒い服を着てにやにや笑った怖い男の人でした。フロイト的には、性への恐怖というか興味というかそんな感じなんですかね。
しかし、今回初めて、女性、それも美女に追いかけられる、という夢を見ました。
夢分析してくれてもいいのよ。
以下、夢メモより。


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3月2日夢

何かで知り合った美少女にストーキングされ始める。

美少女は、22、3歳で、背が高くてスタイルが良い。色白にピンクのチークがお人形のよう。ボブカットの髪が頬にかかるのもはかなげで愛くるしい。顔もとにかく私好みですごく可愛い。

私はこれからの仕事のため、ホテルに泊まっている。彼女はなんだかんだ手段を使って部屋までついてくる。「あの子、ストーカーなの」と、周囲の者に訴えるが、男性たちはあまり脅威を感じていない様子。しょせん女の子だからということもあるし、美少女だから甘く見ているのである。

でも本当は彼女はものすごい知能犯なのだ。エレベータに乗って部屋に行くとき、「部屋に入れてくれないと××しちゃおうかな」というような脅迫の文句を、婉曲的表現で囁かれ、背筋が凍る。 彼女は微笑みを浮かべたまま。 絶対に、家を知られてはまずいと思う。

旅先のプールで泳いだあと、着替えを持って部屋に上がる。母と妹たちと親戚の叔父たちと、マンションの一室に仮住まいしている。子供部屋には積み木などがあって、赤ん坊が遊べるようになっている。その部屋は安全なはずだったのに、彼女に住所を知られてしまった。どうやって調べたのか。慌てて大家さんにマンションを封鎖してもらうが、もう遅かった。彼女はマンションに侵入したようだ。せめて部屋のドアだけは開けてはならないと戸締りをするが、ドアが薄く開き、そこから宅配便のお兄さんの困惑した顔、続いて彼女の聡明そうな額が覗き、人懐っこい笑顔が現れる。彼女は、うちに配達に来ようとしていたクロネコ宅配便のお兄さんを騙し、彼を利用してうちのドアを開けさせたのである。お兄さんは、彼女が可愛い女の子なので疑わなかったようだ。
母に、緊急事態だと告げ、子供たちを守ってくれるよう頼む。叔父たちにも協力を要請するが、やはり叔父たちはそれほど緊迫した事態だとは思っていない様子だ。大学関係の人たちにも事態を知らせるが、皆もいまいち危機感がない。唯一、彼女のことをよく分かっていて一番頼りになる某は、今日アメリカに行ってしまって近くにいない。そういえば彼に「アメリカに無事着いたら、『ついたよ』っていうメールちょうだい」と言っておくの忘れた、と気づく。今から言っておかねば…と思っている。ちょうど空港に向かってバスが走っているところ。

とにかく大家に連絡をして、宅配の人が勝手にドアを開けたりすることのないよう厳重注意をしてもらわねばならない。大家とは何度か話したこともあるし、お茶菓子をもって話しにいくのがいいだろう。早くしないと、彼女がまた来たら、電話線を切られてしまうかもしれない。
大家に電話をしようと慌てているうちに、どうやってか、彼女が部屋に入ってきてしまった。彼女は相変わらずすごく可愛い。ピンクのふわふわしたニットの上に、やっぱりふわふわした白いファーのような上着を着てる。少しずつ部屋に上がりこんでくる。口元に、穏やかな笑いを浮かべたままだ。でも彼女が何をしようとしているのか私には分かる。電話線はもうやられただろうか。これ以上ここにいさせると何を仕出かすか分かったものではない。だが追い出すことができない。母や妹たちに危害を加えられるのでないかと冷や汗が出る。父が「震度4の地震があったらしい」と言う。

某にメールをせねば……とまだ思っている。天気予報によると、アメリカは雨だ。マンションのドアを出たところで、彼女と対峙する形になった。美しい微笑みだが、ぞっとするような微笑だ。鼻筋のきれいに通った白い横顔が冷たい刃物のよう。ドアからまめ子が出てきたので、部屋に入るよう中へ追いやる。あまりまめ子を大事そうに扱うと、私の愛犬と知った彼女がまめ子に危害をくわえるかもしれないと恐れ、できるだけそっけなく犬を追い払う。犬を守ることで頭がいっぱいになる。マンションの壁は全面ガラス張りで、そこに流れる水滴の向こうに飛行機が見え、彼がアメリカに到着したことを知る。そのガラスをぶち割って、彼女と男二人が飛び込んでくる。足元の床一面にきらきらと破片が飛び散る。

彼女と男二人は、眉間に皺を寄せスーパーマンの真似のような滑稽なポーズで飛び込んできた。男二人はバンドマンで、うちのベースを弾いている子が昔一緒に組んでいた仲間であった。その後、ベースの子だけが大物ミュージシャンに誘われ、大物と組んでメジャーデビューしてしまったので、そのことについて恨み言を言いにきたのである。だが、ベースの子としては、昔の仲間も大事だが、自分を誘ってくれた今の仲間も大事なはずだ。最初は、大物とアマチュアの関係だったけれど、今ではデビュー以来一緒にやってきて実績を積み重ねてきた仲間なのだから。どちらか選ぶなんてできないということは、昔の仲間たちも分かっているだろう。美少女は、その男たちの恨みを利用してわれわれをつぶそうとしていたのだが、彼女がガラスを割って飛び込んできた様子があまりに漫画チックで滑稽だったので、なんかそんなにこわくなくなったところで、目がさめた。
(完)


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目が覚めて美少女ストーカーの顔を忘れぬうちにスケッチしました。だいたいこんな感じ。もっと可愛かったのですが……。うまく再現できませんでした。