去年末、年間のささやかによかったことをまとめたところ、非常に心和み、その後自分で何度か読み返しています(このブログは、どこに需要があるのかいまいち謎ですが、少なくとも自分自身にはそのような需要があります)。
よって今年も、今年のささやかによかったことを記録しておこうと思います。ささやかによかったことなので、でかいイベントや華々しくよかったこと(そもそもそんなものはないのだが……敢えていうなら運転免許取得とか)は除外します。
・『虚数の情緒』を読み始めた
だいぶ前に買ってだいぶ序盤で挫折した噂の大著『虚数の情緒』を、今年の正月に読み始めたのでした。

長年の積読本や挫折本にとりかかるのは、不亦悦乎、です。タイトルの通り数学の本なのですが、宇宙の歴史の話や言葉の話から始まるというすげえ本です。「最先端に最も近い者は古典をよく学ぶ者である」などの名言、「アウストラロピテクス・アファレンシス」の化石は「ルーシー」と名付けられたが「これは、発見者が当日ラジオから流れてきたBeatlesの曲『Lucy in the sky with diamonds』を聞いて、それに因んだと言われている。この曲は、伝説の日本公演の後、一切の公演活動の終了を宣言し、アルバム制作に没頭し始めた最初の作品である『Sgt.Pepper's Lonely hearts club band』に収められている」とかいうこれ何の本でしたっけ的注釈の数々も愉しく、一見奇書ではありますが、文系理系の区別なんてあくまで便宜的なもの、対立させて考えるのはアホらしい、と考えたい立場のわたくしにとっては心躍ります。そんなことを言いながら己は数学がぜんぜんできないため、実家に帰るたびちまちま読み進めているものの、現在まだ真ん中あたりです。
・大阪でみんなで初詣行った
正月に暇でしゃーないという知人から連絡があって遊ぶことになり、皆でぽてぽて初詣へ行きました。大阪に移住してから「友人と初詣」とかした記憶がないので、なんか嬉しかったです。いくたまさんに行きました。いくたまさんは「地元の人のなごみスポット」て感じがしてよかったです。
西鶴先生もおはした


その後ミスドでだべりました。

「ミスドでだべる」とかも久々でよかった。しかしこのときの話題は最悪でした(詳細は省略)。
・中華屋でパンダさんをもらった
いわゆる「ガチ中華」の店にふらっと入りました。めちゃうま回鍋肉。

そして、なんでかパンダさんをもらいました(二匹)。

店内のパンダ飾りをかわいいかわいいと言うてたら、店の人がくれたのでした。
今年は偏狭な我が国に排外的言説が吹き荒れた情けない年でした。そんな中、異国から来たであろう人とささやかでも交流ができることを嬉しく思います。リアルパンダは日本からいなくなりますが、このパンダはうちのカーテン留めになっています。
・偶然上陸した島で素敵なカフェを見つけた
ゆえあってときどき日生-岡山に行くんですが、道を間違い、橋を渡って知らない島に迷い込んでしまいました! しかし偶然そこでエエ感じのかわいいカフェに出逢えた!



珈琲は美味しかったし、マスターが音楽好きの方でOASISの話をできたのもよかったのでした。お土産にかわいいクッキーも買いました。

・雪の日に京都に行けた
前回の冬は久々にめちゃ寒冬でした。寒いのは嫌なんですが、雪の京都を歩くことができました。ここ何年も雪の京都未遂をしており、ニュースで「京都雪降ってる!」と聞いても京都に着く頃には都市部の雪は溶けている……という有様だったのですが、今年実に久しぶりに、雪の清水寺を歩くことができました。
雪の観光地は景色自体が綺麗なこと以上に、観光客が皆なんとなく浮かれていて、各国の者たちがあちこちに雪だるまを作っているのが好き。


私が清水寺でいちばん好きなスポットはここです。訪れたら見てみてね。

・手編みの靴下をもらった!
編み物が上手いともえさんに手編みの靴下をもらったのでした! 友達に手編みのものもらうなんて初めて……!! しかもこれ、マジ快適でぬくいのです。ありがとう!!!


・ナメリとアマで中島らも展を観た
中島らも没後20年なんだそうです。早いもんですね。らもの訃報を聞いたときのことはよくよく覚えています。今年は尼崎で「中島らも ぼくがうまれたまち」という小さな展示があり、昔かららも好き仲間だったナメリと観に行けたのがよかったです。生原稿や年表など。「そういやこの作品好きやった」とか「これ読んだことない」とか再発見&発見があったのもよかった。


ナメリは車谷長吉ファンでもあるので、その後、尼崎三和市場を案内しました(『赤目四十八瀧心中未遂』に出てくるのだ)。三和市場大好き!

更に、三和市場近くの手作り洋菓子屋さんにて、以前訪れたときに売り切れて買えなかったお菓子を買いました。良きアマの一日すぎた。

お菓子の袋にかわいいお花をつけてくれたので、押し花→栞にしました。

・簡単パイシートでアップルパイ作った
実家のキッチンはかつて土間にあって、めちゃ暑くてめちゃ寒かったのでした。快適な室内キッチンを手に入れたらばお菓子作りしたい~~とか思っていたのに、日々心の余裕がなくぜんぜんそんな気になれない! でも、林檎をたくさんもらったので、冷凍パイシートを買ってきてアップルパイにしました。

といっても面倒な工程はすべてカットし、林檎切る→シナモンかける→パイシートに挟む→焼く というだけの簡単アップルパイなんですが、それでも5万年ぶりに菓子作り的なことができてよかったです。


・乳包み布の新調
手持ちのブラジャーさんたちがいつの間にかヘナヘナになっていた……。自分はブラジャーさんたちを愛する者であるので、気に入って買った彼ら(彼女ら)には長生きしてほしいと願うのではありますが、乳を支えるに支障が出ては仕方ない。というわけで、新たな乳包み布を大量購入しました。
快適! 主にウンナナクール(ワコール系のブランド)で買ったのですが、流石のホールド力。また、バーゲン時期であったので可愛いものをお安くで買えてよかったです。やはり乳包み布がしっかり乳を包んでくれていると頼もしいものです。
なおnoteに以前ブラジャー話を書いたのでよければどうぞ。
・近所にひそんでいた喫茶を見つけた
この家に住み始めてn年になりますが、近くに使いやすいカフェがないんよなあ……というのが不満のひとつでした。
しかし、あるとき散歩していたらば、「エッ、こんな小道あったっけ!?」と知らない路地がいきなり現れ、その袋小路に、なんというか時間が止まったような喫茶店が現れたのです。よく「レトロな」とか「昭和な」とか言いますが、そんな形容をするのも陳腐なほどの時間止まり具合です。
意を決して入ってみると、マジで時間が止まってた!! 価格も、内装も、店員さんの感じも……。正直すごく美味しいというわけではなく、人によっては衛生的に気になるところもあるかも……というお店だったのですが、そんなお店がまだ生き延びていたこと自体に喜びを感じました。ずっとあってほしい! でもまた入るかどうかは分からない!
・やっと国会図書館に登録した
ずっと国会図書館の会員登録をせねば……と思っていたのですが、なかなか行く機会がなく、今年やっと行くことができました! (遠隔でもできるんだけど時間がかかるらしいので直接行った)

これで閲覧できるデジタルコレクションの幅が増えた! 必要な文献とか読みたい絶版本とかを見ることができて有難い! 早速ねここんにゃくのことも調べましたしね!
国会図書館関西館は駅から徒歩一時間くらいあるんですが、歩いてみました。これもまた楽しかったです。遠かったけど…


・妹に本を借りた
これまであまり活字に親しんでなかった妹が、最近本を読むのにハマっているらしく、おすすめ本を貸してくれました。妹と本の貸し借りって新鮮でなんかめっちゃいい! 自分では選べないタイプの本が選べるのもいいなあ。
これは「大阪の話やし」と言うて貸してくれました。一穂ミチ『パラソルでパラシュート』。

梅田とか難波とか通天閣とかだけじゃなくて、汐見橋線沿線が出てくるのがめちゃ良い!!
恋愛小説でありつつ「皆が競争せなあかんみたいな世界やけど、どないして生きていこか?」ということをめぐるお話であり、お笑いの世界を描いてはいるけれど「コテコテ」ではなく、また「ディープ大阪」とかいうて悪趣味にいじられがちな新今宮の「保証人不要・敷金礼金ゼロ」マンションが優しさの象徴として描かれ、「生きててええよって言われる気する」とポジティブに語られているところに、反骨精神・反時代精神のようなものを感じました。
その他、今年は両妹と、山に登ったり美術館に行ったりこれまでなかった交流をできたのはよかったですね。こちらは妹にもらったポムポムぴよりん。
・祖母の実家跡のお店に行けた
数年前に、かつて父方祖母の実家だったところに新たな建物が建ち飲食店になっていることを知りました。
べつに親族とかでなく全然関係ないお店であるし、一度更地になっているので元の建物は無いし、単に「跡地に建った」というだけの話なんですが、まあ一応象徴的な場所ではあるし、かつ料理が美味そうであるので、一度父を連れていきたい……と思っていました。今年やっと行くことができてよかったです。と、あたかも「私が連れていった」ような書き方をしてしまいましたが、連れていってくれたのは妹であり私も奢ってもろたのでした。

父が、若い店員のお兄さんをつかまえて「昔、ここが工場でね、ここでみんな寝ててね、ごめんね興味ないのに」と語り出し、相変わらずすごいコミュ力や……と感心しました。
それにしても子供の頃はこうした「イエ」にまつわることがすべてつらく厭であったのに、多くの者がいなくなってしまった今では、すべては過ぎ去ったつらみです。
・雲ケ畑ドライブ
当ブログでも何度か書いていますが、ここ何年か、京都の山間部に関心が出てきました。その中でも、一度父の車で通ったきり再訪する機会のなかった雲ケ畑に行けてよかったです。この日も長居はできなかったので、また訪れたいものです。ただ、良い天気で緑がきれいでした。いつか雲ケ畑の松上げを見たいな……。

・古本市の楽しさを思い出してしまった
京都にいる頃は年三回の古本まつり(勧業館・下鴨・知恩寺)にせっせと通っていたのでしたが、しばらくご無沙汰でした。それなりにエネルギーを使うし、また、調子にのって均一コーナーとかで買いまくって家が大変なことになるし……。
しかし、ふらっと大阪天満宮での古本市に行ってみたらば、
た の し い !!!
特に百円均一コーナーに本来非売品ぽい新聞社や博物館の放出品?があって面白かったのです。古本市の楽しさを思い出してしまい、その後、四天王寺、知恩寺、と古本市ジャンキーのようになってしまいました。
古本ならメルカリでもamazonマケプレでも買えるんだけれど、いろんな本が一堂に会しているし、個々の古書店の個性もあるし、価格も良心的だったりするし、なんというても検索では得られない偶然の出遭いがたのしすぎる~~~!! 延々古本を見ていると、「ああこれこれ読みたかったんや」&「うわあこんな本があったんか」&「こ、これは奇書では!!」の連続で、脳からなんか出ている感じがします。セックス・ドラッグ・古本まつり とはよく言ったものです。



・バザーで250円の鞄を買うた
古本市とほぼ同じ理由でバザーも好きでして、年に一、二度、バザーで安い服を大量買いすることで衣生活を営んでおります。新しいものや流行のものもあるけれど、あんまり見かけない謎のデザインの衣類が好きです。
そんで、今年は鞄も買いました。これは250円でした。

パッと見うすべったいけれど入れるところがいっぱいあって便利。
ちなみに同じバザーで去年も見かけたのですが、去年は500円で売られていたのです。一年かけて半額になったのでした。
・思い出のお店で中古自転車を買った
中古の何かを買った話ばかりしている気がしますが、中古自転車も買いました。出町柳のレンタル自転車「えむじか」さんが近々閉業するという知らせをSNSで知り、閉業にあたって中古自転車を販売する旨を見たちょうどその日に出町柳に行く用事があり、即購入したのでした。実家の自転車が少し前に壊れ、「そろそろ新しいのを買うか……でもお金かかるしなあ」と思っていたところでした。そこへ、「えむじか」さんは諸々思い出のあるお店であり、そこで使われていた自転車を引き取れるなら幸い、と考えたのでした。

フレームは傷だらけだけれどメンテはしっかりされていて丈夫そうだし、いいのが買えて嬉しいです。フレームの傷にもレンタルチャリとして生きてきた歴史を感じます。丈夫な自転車を入手したのが嬉しく(それまでガタガタチャリに乗っていたため)、実家帰るたびに長距離を乗りまくっています。買った翌朝は嬉しすぎて自転車に乗る夢を見てしまい、母に、「なんか子どもが見る夢みたいやなあ」と言われました。
・屋台のラーメンに出会った!
以前からペグレス(仮)が「屋台のラーメン屋さんに行ってみたい」と言っていました。子どもの頃の憧れであったが、親に禁じられていたそうです。それを聞いて私も、そういや漫画とかで出てくる屋台ラーメンや屋台おでんに憧れてたな~~と思い出したのでしたが、やっと遭遇することができました!

チャーシューが美味しかった!! そして屋台がかっこよかった!!


こういう屋台はどうするのか?買うものなのか?と素朴な疑問をぶつけてみたところ、なんと先代?の方の手作りなのだそうです。すげ~~。屋台の中に棚とか座席とかがコンパクトに組み込まれていて機能美を感じました。これを曳いてけっこうな距離を爆速移動されるそうで、すごい。しかし昨今は規制が厳しく、一定の時間以降は音も出せないそうです。深夜に聞くチャルメラ、味わい深いのになア。
ざぶとんがコーヒーなのもかなり良かったです。

・『虚数の情緒』、やっとネイピア数まで辿り着いた
当記事冒頭に挙げた『虚数の情緒』ですが、解の公式が出てきたあたりから苦しみ始め、何度も読み直したり調べながら行ったり来たりして読み進まず……。しかし、やっと、ネイピア数が出てきました!!!

しかしネイピア数が何なのかはあんまり理解できていません。このペースであればおそらく、読了は二年後くらいになるでしょう。元気で生きていれば。

