最近観たライブの話です。最近っていっても今年明けてから今までの話をまとめて書くどす。
■ 1月 在野の夜明け@スタジオモンジャクシン

イベント名がカッコイイ! おれたちの Nancy-Punch を観に行きました。
Nancy-Punch はナンシーとパン氏とキョニーのスリーピースバンドです。ナンシー(かつてのブリュッセルグリフォンのベーシスト)が曲を書いて歌っています。曲のタイトルが良い。
「二次元は裏切らない」
「元気があっても何にもできない」
「家にいるのが嫌だからライブハウスに行こう」
………良い! 曲はどれも2分くらいで終わる! 歌詞がひどくていい!(ここに書くのもアレなので実物を聴いてくだされ) ひどい歌詞を叫ぶように歌うのいい!
この日はモンジャクシンスタジオという小さなスタジオでのイベントだったのですが、対バンもカッコよくてそれゆえにパンク魂に火が点いたのかとりわけ熱かったのでした。キョニーのドラムがバシャーン!バシャーン!っていって血が出てた。僕、バシャーン!ってなるドラムが好き。身内だから誉めるんじゃないぜ。
※この日の写真がないので別のときの写真

「前に一緒にバンドやってたやつの愚痴」を歌う曲が演奏されているところです。
この日の対バン「勝ち猫」は、以前にアコースティックでは観たことがあるのですがバンドセットでは初めて! 「すべての大人たち」って曲が大好きです。無頼派だ!
ここはライブハウスでなくてスタジオなので、お金入れにお金入れて冷蔵庫から飲み物を出して飲んだり(アルコールが尽きていた)、籠にお菓子が盛ってあったり、部室みたいで部外者のはずの私も大変居心地良いところでした。オーナーさんがこういう文化を大事にしてはるんやな~~という感じがしました。本棚の本も読みたいやつばかり! 友部正人詩集が現代詩文庫に加わってたのをここで知りました。


■ 2月 木村充揮×オータムス@堺FANDANGO
そうそう、誕生日に観たんでした。良かったな~~。この日のことは以前の日記で書きました。→ 誕生日前後(ただの日記) - 京都ぬるぬるブログ2.0
■ 3月 utanoyukue@味園ユニバース
味園ユニバースであった NEWFOLK のイベントに行きました。ユニバース、無くなる前にもう一度行きたいと思っていたのでちょうどよかった。

長丁場のイベントで、全部つまみ食い的にゆっくり観よ~~と思ってたのに、結局前に突っ込んでガツガツしてしまった。なかなか優雅な楽しみ方ができまへん。初めて観た家主と久しぶりに観た台風クラブが特に印象的でした。
家主は『生活の礎』を気に入ってときどき聴いていて、一度観たいなと思ってたのでよかった! フロントのお三方がそれぞれヴォーカルを取るんですね。上手にいたのでステージ下手はあんまり見えなかったんだけど、ヤコブ氏のギターがめちゃかっこええ!! 真面目で静かなお喋りと対照的! 後でインタビュー読んだらマーシーに憧れてギター始めたのだとか。ドラムの方の梶くんのようなタンクトップも良かった。
「家主のテーマ」、早く見つけてーーのところで、なんだかさっぱりわからんのになんかワーッと熱くなるのを感じて、アアー!これだよ!この感じ! 久々! 最高やん! この瞬間だけで来てよかったよ! と思いました。

台風クラブは、去年のOTODAMA以来。いなさんのドラムが相変わらず魔法のステッキのようでした。石塚さんは一年で転職三回、今はタクシーの運転手をしているとのことで、ギターで「丸竹夷」を弾いてはりました。ヤマさんは台風クラブを撮ったものを近々公開したいと話してはりました。台風クラブ、別に知り合いでもなんでもないのに、観るたびにまるで「京都で青春をともに過ごした仲間が今それぞれに生活している」のを見るような、ふしぎな気持ちになります。それまでノーマークだった曲が急にぶわっと刺さることがあるのがライブの醍醐味やと思うのですが、この日は「下宿屋ゆうれい」がすごく良かった! アンコールで「照明をメラメラのやつにしてください」と自ら希望してメラメラ(※下画像参照)にしてもらってたのも良かった! すべて終わった後に再び出てきて「余興でもう一曲」とやったのがカッコよかった!


台風クラブについて以前いくつか思いの丈を書いてをります… 聴き始めた頃に書いたのはこれかな。
ユニバースといえばなんといっても館内の宇宙な装飾。もしかしたら最後の機会かもしれんので、写真もいっぱい撮りましたん。




このイベントでは、障害や持病のある人用の優先エリアに加え、女性エリアが試験的に設けられていました。事前のアナウンスで、どうしても身長の低い人の割合が女性のほうが多いゆえ遮られてステージが見えないストレスを緩和するため・精神的にも異性に囲まれることのない環境のほうがいい人もいるかもしれないため、とあり、この説明に好感を抱いたのもこのイベントに行ってみようと思った一因でした。もちろんそれが最良の形というわけではないでしょうし、また個人的にはライブ会場は多少野蛮なほうが好みなのですが(※とはいえ痴漢は滅せらるべし)、この少し前にライブ中痴漢をめぐる騒動もあり、そうした中で、身体的条件や性別にかかわらずできるだけ皆が愉しめるようにするぞという主催者のポリシーを感じました。
こちらは帰りに見かけたリアル家主です。

■ シンディ・ローパー@ASUEアリーナ大阪
シンディ・ローパー!?!? うわあ。

わたくしめがシンディ好きなの意外と思われるかもしれません。が、実はずっと一度観たいと思っていたのでした。
高校生のときにちょうど Girls Just Want to Have Fun のレゲエ風verが流行っておりまして、体育の授業のダンスで使われた曲がコレだったのです。私はご想像通り体育もダンスも苦手だったんですが、その曲にはなんかスペシャルなものを感じていて、それから好きになったんでした。最近、本人が自らそのタイトルをもじって Girls Just Want to Have Fundamental Rights と言っていることを知って、いっそう好きになったり。
今回のツアーは Farewell Tour ということで、事前にyoutubeで観た映像でもあまり声が出ていないようだったので、ああもう歌えないのかなあ……と思ってたらば…… ぜんぜんそんなことなかった! 声、めちゃすごい! 若い頃の声もいいけれどそれに深みが加わってもっとよい! めっちゃ元気やん!
歌だけでなくたくさんお喋りもあって、その喋りがなんというか、世界的スターのはずやのに身近な「叔母さん」に語り掛けられてるみたいでふしぎだったな~。話の内容はシンディの子どもの頃の女性たちの話が多かったです。当時の社会で抑圧されていた女性たちのこと、女性名義ではクレカも作れず自由にどこへも行けなかった時代のこと、歌を聴くときにそんな背景も知っておいてね、と。その後、「私はグラマラスが好き、でもグラマラスじゃないといけないとは思わない」と、赤い衣装とウィッグを脱ぎ捨てて歌った Sally’s pigeons が大変印象的でした。
(その後、「ここからどうするんやろ、この後ふつうにカツラかぶり直して出てきてもなんかちょっとシラけるし……」と思ってたらば、「楽屋にカメラ入れてお色直しでドレスアップする過程を全部見せる」という演出で感心してしまいました。そもそもお色直しのあるライブなんて普段見ないから(アンコールでTシャツ着替えるか裸になるくらい)それだけでもエンターテイメントや~~!! という感じ)
もひとつ印象的だったのはアンコールで客席の中のステージに立って虹色の布(?)を靡かせながら歌った True Colors。美しかったです。よく女性の歌い手は「ディーヴァ」と呼ばれたりシャーマンや巫女に喩えられたりしますが、そう言いたくなるのがちょっと分かったような。

そして、最後の曲の前に、今回は尊敬する96歳のアーティストとコラボすることができたんです、みたいなMCがあったので、96歳ってもしや……いやでもそれはちょっとシンディ過ぎるだろう……と思っていたらば、おおやっぱり! 草間彌生コラボの衣装&舞台映像での Girls Just Want to Have Fun ! 最後にこの曲演奏されたら泣いてしまうかも……と思っていたのですが、大スクリーンにヌッと映る草間が強すぎてむしろちょっとポカーンとしてしまったww たしかに草間彌生も病や世界と苦闘しながらアメリカの前衛を生き抜いてきた人であるから、両者が同じ魂を持っているのはよく分かる……後で他の人も「キャラかぶってるし!」という感想を言っていて、やっぱそうやんなw と思いました。
ビジュアルはお馴染みの白地×赤水玉でして、それは日本公演へのサーヴィスとしてヒノマルとオーバーラップさせていたのかもですが、カラフルverの水玉であればよりライブのコンセプトに合ってたかもなあ~とか(勝手なことを)思いました。ともあれ、71歳のシンディはめっちゃ元気やったので、なんか気が変わってもう一回か二回くらい来日してくれるのでは……?と期待します。
そうそう、ライブ会場は、レインボーのウィッグの人とかピンクの髪の人とかいろんな愉快な恰好をした人がいて、それもよかった。みんな普段からこうならええのに!と思いました。
ぼくも瞼をいろんな色にしたんだよ(青とピンクとオレンジと黄色を塗った)

***
ここからは個人的な日記です(べつにここまでも個人的な日記だが)。
シンディを観た日は、ライブ会場に着くまでにちょっとお散歩しました。
まず、謎のオーディオ屋修理屋さんに行きまして、倉庫のようなところに用途の分からないいろんなものが雑多に積み上げられていてそこで店の人がアンプやらスピーカーやらを自作してはるのですが、めちゃデカ箱に「46インチのスピーカーを8発連ねて」云々とか、アンプに「1600V流して」云々とか、ぜんぜん分からない世界の話を聴けてめっちゃ愉しかったです。修理屋さんって素敵や~~!!
ライブ会場の隣には公園があって、開演まで散歩しました。ここで咲き残った桜が見られたのもよかったし、謎のミニチュアのおうちみたいのがいっぱいあったのもよかったし、犬がいっぱいいてうさぎさんもいた! 犬は特に たぽ…… とした柴犬が可愛くて、そやつらがじゃれ合う様子に「この公園の地面になりたい!」と思いました。


謎のミニチュア

ジンベエザメ遊具があった! 「フジツボついてるやんww」と笑ってたら……

公式にも「フジツボ」って書かれてた!

この日の私。パンダシャツで行きました。お気に入りだけどパンダのしっぽの色が間違っているシャツ(本当のパンダのしっぽは白い)。

会場の向かいの商店街もええ感じ。今度もっとゆっくり歩きたいです。

終演後は、少し離れたところの台湾料理のお店に入ってみました。

タッチパネルが中国語で「あわわわわ……」となりましたが、どれも美味しかった~~!! 刀削麺というのを初めて食べて、最初辛っ!となったんでしたが、食べてるうちにうま~~~となるふしぎ食べ物でした。餃子もなんか!違った!中身が詰まってた!
ライブが素晴らしいだけでなく、オーディオ屋がおもろい・公園が素敵(犬たちがかわいい)・ごはんが美味しかった、という、三年に一回くらいしかない激レアな「すべてが良い日」でありました。