門真市駅前に海洋堂のミュージアムができたと聞き、ふ~んと思っていたのですが、先日おでかけついでに覗いてみましたら、ちょうど周年の日とかでワークショップが半額になっており、好きなフィギュアの塗装体験をできて大満足でありました。
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場所は駅前すぐ。イズミヤの3階にあるといいます。しかし建物に入ってもぜんぜんそんなものがありそうな雰囲気もなく、普通に日用品とか食料品とか売ってるし、ほんまにここにミュージアムが? と思いながら3階に上ると、たしかにミュージアムがありました!
ミュージアムと書きましたが正確にはここの名称は「海洋堂ホビーランド」。知らんかったんですが、そもそも海洋堂って大阪の会社やったんですね。大阪で小さなプラモ屋から海洋堂を始めた社長が、「いつかでっかいホビーランドを作ったる」と言うていた、その夢の実現がこの場所なのだということで。知らなんだ~~。
そんな土地であることもあってか、展示は前半は、会社の歴史が中心。「社長の木刀占い」のコーナーとかありました。
木刀を転がして倒れた方向で何の商いをやるかを決め、そうした始めたプラモ屋が今に至る……というエピソードなんですが、いかにも「偉人の逸話」って感じでいいすな。自分は「晩御飯も選べねえ」タイプの人間なんで、それくらいの勢いでいろいろ始めたい!
創業当時の諸々とか昔のプラモコレクションとか展示されていました。物量がすごい。
これはなんかよいレジ。
全部気になるが特に およげ!こいちゃん が気になる。
今検索したら「およげ!こいくん」ってのもあった模様。
長刀鉾のプラモなんてあるんや。ちょっと組み立ててみたい。
プラモって戦車やら戦艦やら物騒なもんが多くて、男の子の世界!て感じで縁がなかったですが、こうして見てみるとそれだけやなくていろいろあるんですな(もちろん戦車やら戦艦やらもたくさんあったけど)。子どもの頃もっとそういうので遊べばよかった~~空間認識能力がもう少し上がっていたのではないだろうか……。
その他、俳優さんのコレクションを譲り受けたというミニチュアの展示とか、恐竜コーナーとか、各作家さん別の作品の展示とかいろいろ。自分は例によってチョコエッグで海洋堂を知ったクチなので、やはり食玩系いきもの系の展示が一番楽しかったかな。
チョコエッグが流行しだした当初、母と毎晩コンビニまでウォーキングに行きチョコエッグをひとつ買って帰るというのが習慣になりました。ほしいやつが出ると親子ともども大フィーバーで、なかなか出ないやつは友達にトレードしてもらったりしましたっけ(当時はまだメルカリとかなかった)。大学の友人に「ベルツノガエルが出たんやけどキモいからもらってくれ」と言われ、ベルツノガエルーーー!!ほしかったんやーーー!!と大喜びしたことなども懐かしいです。関西と関東で発売中のシリーズが異なり(関西はなぜか第三弾から売り出された記憶)、東京に行った際はチョコエッグを大量に土産として買って帰ったんを覚えています。あんなに親子で夢中になったのに、先日実家に行ったらば「あんたが集めたチョコエッグ、あんたの家に持って帰ったら?」と母に言われ「!!」と思いました。
若冲の鶏の再現!
背比べ(私のほうがやや高いんです!)
こういうのお部屋に作りたい
社長の愛犬・チロ吉。「社長と共に毎日門真を散歩していた」というキャプションが良い。
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そして! ホビーランド内「だ・びんち工房」では、組立体験あるいは塗装体験をすることができるのです。普段は1000円ですがこの日は500円。わたくしは色塗りが好きなので塗装のほうにチャレンジすることに! キッズばかりでしたが果敢に受付へ。
受付では、4種類の中から塗装したい原型を選ばせてくれます。恐竜とかネコちゃんとか。そして、なんと、4種類の中に、「いもコレ」のいもむしさんがいるっ……!!!
いもコレはこれです。私も二匹ほど所有しております。
いもむしさんも数種の中から選ばせてもらえましたが、一番好きなアゲハ五齢幼虫さんを選びました。ツノが出てないやつがよかったな~と思ったけど、塗り始めるとこのツノを塗るのが楽しかった!
筆やアクリルガッシュなどの道具を用意してもらい、塗り始めます。(どうでもいいが下に敷かれた紙が京阪電車のフリーペーパーで良い)
基本黙々と塗るだけですが、ときどきスタッフさんがアドバイスしてくれます。分からないことを訊くと気さくに教えてくださいます。控えめな方でしたが絶対すごい人っぽかったです。工房にはスタッフさんによる塗り方見本も置かれていました。
塗っては乾かし、塗っては乾かし……を繰り返します。
ぜんぜん非現実的な色のいもむしさんにしてもよかったんですが、いもむしさんはオリジナルカラーが既にかなり最高なので、「現実のいもむしさんよりちょっとポップな色使いのいもむしさん」を目指すこととして、ミントっぽいグリーン×ピンクを基調とすることにしました。
分かったこととしては、厚塗りのほうがいいのかと思ったらできるだけ薄塗りの方が原型の質感(皺などの感じ)が活きてよいということ、細かな部分は失敗しがち(色が混じったり)なので相当の集中力が要るということ。
むにむに感が出てかわいくなってきました。側面に点々を描きました。点々とおめめは、チョコミント風にしたくて茶色にしました。
眼状紋を左右対称に可愛く描くのが難しい~~~。細筆でも難しいので、爪楊枝を使いました。
眼状紋に夢中になってお尻のほうの模様を忘れてた……慌てて描きました。模様もピンクにしました。スタッフさんにも「可愛い」と言ってもらえて嬉しかったのでした!
この時点で工房にいたキッズたちはほとんど帰ってしまい、わたくしだけが夢中でいもむしを塗り続けており、ちょっと学校時代の居残り常連だった頃が思い出されました。
完成! 工房にあったジオラマに置いて記念撮影……
金魚すくいのような袋に入れてもらって連れ帰ります。
すっかりここで長居してしまい外に出ると、「そや、イズミヤやった」となんかびっくりしました。下階はまるで別世界のよう。しかし、エスカレータの前にちゃんと等身大(?)ケンシロウが立っており、地下食品売り場へ行く人たちがみんなケンシロウの前を通っていくのがなんともシュールでした。
ちなみにイズミヤ自体(所謂)レトロで好きなタイプのイズミヤでした。
なぜか手錠のUFOキャッチャー。
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帰ってふたたび、自作いももを愛でました。
正面から見たところ。細筆で複眼を描くのが難しかった! もぞもぞ小さなおてても難所でした。
自信作は腹。ちょっと哺乳類の腹っぽくしたかったので満足。
指に戯れるいもも。生きているようです。
フィギュアケースか何かを買い、先住いもコレたちと同居させてやろうと思います。