【津軽旅行記】弘前(弘前城とその周辺)/鯵ヶ沢(わさお関連)

今回は五所川原中心にうごうごしましたが、五所川原に着く前に弘前に寄りました。さらに、五所川原から鯵ヶ沢へ足を延ばしました。五能線の旅ですね! 電車の時間が気になってどちらもそれほどゆっくりはできなんだのですが、いずれも、また行きたくなる街でした。

 

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弘前

青森空港から、まず、バスで到着したのが弘前でした。

 

駅前は、観光地の駅前という感じ。母が「あったかい靴下持ってくるん忘れた」というので、到着早々弘前駅ビル2階のtutuannaで靴下を買いました。3枚1000円のやつだったんで私も1枚分けてもらいました。「せっかくはるばる青森に来たのに、tutuannaの中にいてたら弘前駅にいるんかカナート洛北にいるんか分からんようになるな……」と言い合いました。

 

駅にりんごポストがありました! 可愛い! 

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りんごといえば、りんごりんごりんご、りんごの悲しみ籠の中……の人間椅子弘前ではないですか! うわーーー!

 

弘前の中心部には、100円の循環バスが走っており10分ごとに発車していました。100円というのが有難い。これに乗って弘前城へ行くことに。

弘前城は広くて、五月の緑が綺麗でした。

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一昨年、ちょうど、会津のお城に行ったときもこんな季節でした。私は会津が初の東北でした。あのときも、お堀の緑が深くて美しかった……。東北地方は関西からだとなかなかアクセスしづらいのですが、東北ってええなあ、きれいやなあ……としみじみ言う母を見て、来てよかった~~と思いました。

 

天守閣っ。

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しかしなんか作り物っぽい……?? 土台の石垣は偽物やし、なんこれ……? と思ったら、現在石垣が修復中であるため、天守だけ本来の場所からここへ移動されているのでした。中の資料館では、天守がもとの石垣から建物ごと持ち上げられ移設される映像も公開されていてすごかったです。

 

天守からは、岩木山がよく見えました。

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頭にかかる雲に、「あの雲が残念やなあ」と母、「これでも充分や」と私。でもこの翌々日が見事な晴れで、岩木山の全き姿を観ることができたのでした。

 

平日だからか人は少なく、母はここでもやはり「あ~~静かでええわあ」から「京都はあんなんあかんわ、京都から出ていく人の気持ちが分かるわ、政府(※京都市政のこと)の失敗やわ」と愚痴っておりました。たしかに実家の周囲は昨今、今の京都の住みづらさに疲弊して脱出する住民が続出しておるのです。

 

弘前城も、桜の季節は人が殺到するんでしょうか。このときは、桜は、サトザクラがわずかに咲き残るばかりでしたが、色とりどりのつつじもきれいでした。

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お城内は、石垣以外にもあちこち工事中でした。
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「桜ミク」とコラボ中らしく、どこにでも桜ミクのパネルがありました。
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北門から出ると、「仲町伝統的建造物群保存地区」、街並みがぴしっと統制されていてすごい!

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見学できる施設(武家屋敷?)はこの日は既に閉まっていましたが、趣ある塀の続く町並を歩くだけでも面白かったです。母は、黒い塀が子供時代の実家のそれと似ていたらしく懐かしがっておりました。普通に民家も並んでいて、どこも植物がきれいに植わってゆったりした構え。こんなところで住めたらええな~~~と思うけれど、しかしわれわれまだ五月の東北しか知らない、冬に来たらばまた全く違う厳しさと美しさがあるのでありましょう。

この後、城の北東側にあるねぷた村」に行き、そこからわれわれのねぷた熱が始まるのですが、その話はまた別の記事で。

 

あ、あと夕方の弘前駅がとてもきれいでした。待合室に夕陽が差して。あんなイケてる駅の待合室初めて見ました。

 

弘前駅にあったりんご自販機。「きっと想像以上にりんごです」とありますが、既に想像以上にりんごでした。

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あとで気づきましたが、名前だけで勝手に憧れていた「撫牛子」弘前駅のすぐ隣の駅だったんですね。撫牛子でも降りてみたかったな~~。

 

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鯵ヶ沢

恥ずかしながら、今回訪れるまで、鯵ヶ沢秋田県だと思っておりました。

なぜならば、わさおが秋田犬だから。そう、鯵ヶ沢といえばわさお。メレ子さんのブログにより有名になったあの犬ですが、当時まさにリアルタイムであのブログ――わさおわさお命名されてしまったあの記事――を読んでいたのでした。メレ子さん(現・沙東すずさん)もはてなブロガーでしたね!

 

鯵ヶ沢へは、五所川原から五能線でわずか2、30分。

りんごのマークが可愛い。

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途中の風景。

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ちなみに普通の電車なら400円ほどなんですが、われわれの乗った時間は「リゾートしらかみ」しか出ておらず、1000円以上かかりました。クッ……。でも快適で素敵な列車だったのでそれもまたよし。

途中の駅で気になったのは木造(太宰が『津軽』で「もくぞう警察署」って読んでしもたとこや!)でしょうか。土偶を模した(?)駅舎がスゴイという噂で見てみたかったんですが、途中下車すると次の電車まで1時間待たなあかんので残念ながらスルー。

 

リゾートしらかみを降りると、早速わさおに迎えられます。わさお~~。

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駅もわさおだらけ。

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駅前。鯵ヶ沢にちなんだ鯵キャラも一応いるのですが、断然わさおが目立っています。

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わさおは今はもういませんが、あちこちに「わさお、ありがとう」というポスターが貼られていました。町おこしの立役者だったんですね。一介の飼い犬だったであろうに、こんなスターになって……すごいなあ。メレ子さんもすごいな。

 

 

街をてくてく歩きます。落ち着いた街並み。海の近くのわくわく感。駅前のスーパーがめっちゃよかったです。

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鯵キャラもいました。「アジ丸」というらしい。

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わさおのいたお店にイカ焼きを求めにいきたいなと思っていたのですが、駅から歩くとそこそこの距離であることが判明し、この日は歩き疲れてもいたので諦め、海の駅「わんど」へ向かいました。母は勝手に「わんどでわさおハンカチでもお土産に買お!」と決めていました(わさおハンカチなるものがあるかどうかは知らない)。途中、歩いていた地元の生徒さんに母が「わんどってどこですか?」と尋ねたのですが、そのときの「わんど」の発音が、関西人が「インド」というときのイントネーションだったのでたぶんこれは違うなと思うて私が訊きなおしました。旅行中はしばしば、「母の京都弁が通じておらず私が通訳する」場面がありました。日本は広い!

 

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「わんど」にはわさお銅像がありました。わさお、本当にすごいな~~。銅像になる犬なんてわさおとハチ公とタマ公ときな子と西郷隆盛の犬くらいだよ(けっこういるな)。この旅で出遭った銅像は、「太宰とわさおということになります。

海を背にしたわさおの姿は凛々しく、「わさお」の題字は飼い主さんによるもののようでした。まめ子がこんなふうに銅像にしてもらったらどんな気分だろうなあ、などと想像しました。

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わさおトラックを模した顔出し看板もありました(母の指が写り込むシリーズ)。

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わんどはわさおと飼い主さんが出会った地なんですね~~!! 

 

わさお銅像わさおトラック看板の間には「赤い靴」の碑が……悲しい………。「赤い靴」のモデルになった女の子の養父が鯵ヶ沢の人だった、という由来らしいです。

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「わんど」には、入ったところにわさおグッズが色々売られていました。(母が勝手に決めていた)わさおハンカチはなかったですが、お菓子やぬいぐるみや文具など。私はシールを買いました! わさお~~。

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わさおグッズは買えたのですが、わんど到着が16時頃であったため、飲食コーナーは軒並み閉まってしまっていました。海鮮のっけ丼のお店も、海鮮自体は閉店まで売られているけれど丼の提供は15時まで。母が「丼が食べたかったのに……」と悲しそうにしたので、じゃあ海鮮だけ買って隣の売店で米を買ってのっけて食べよう!!と売店へ走りました。残念ながら白米はなし。米系は稲荷寿司しかなく、仕方ない、これでええか!と稲荷寿司を買ったらば、稲荷寿司がうまい!!! 津軽の稲荷寿司はもちもちと甘く味付けられ生姜が入っているのです。ピンクのビジュアルも可愛い。うまい!可愛い!うまい! 気づくと夢中で稲荷寿司を貪り食っていました。

 

奥がのっけ丼の具です。ひとつ2~300円で好きなものを選びます。本来はこれを米にのっけて食べるのですが、稲荷寿司とともに食べました。

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帰りはタクシーで駅まで帰りました。運転手さんから色々お話を聴きました。このあたりは「千畳敷」って景勝地が綺麗だとか。運転手さんは全国を回ってきた方らしく、母は「京都弁はやっぱりいいね!女らしいね!」と誉められていました。しかし「京都の女の人と付き合ってみたかった!」というお言葉には、「それは幻想です」と返していました。鯵ヶ沢滞在は短い時間でしたが、スーパーの店員さん、道案内してくれた生徒さん、閉店間際に無理を聞いてくれたのっけ丼屋さん、運転手さん……といろんな人と喋れて愉しかったす。

 

駅窓口は16時台に閉まっており、帰りは無人でした。窓口で売っていた鯨餅というのが名物ぽいので今度食べてみたい。

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駅に向かうとき、駅のお屋根の向こう側に、頭を覗かせるように岩木山が見えていました。地域のどこからも見えるお山っていいな~~。私のオリジナル「心の山」は大文字山(=大文字の他者)だと思いますが、他の地方に行くたび「心の山」が増えてゆきます。会津磐梯山に続いて、岩木山も「心の山」に加わった気がします。

 

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