津軽では、五所川原に宿泊しました。五所川原の犬糞看板写真は前回upしましたが、他にもてくてくしたので(※ホテルが駅から遠かったためてくてくせざるをえなかった)、その際の写真も。
ホテルはエルムシティというショッピングモールの向かいでした。エルムシティの駐車場がとても広大でした。
エルムの近くには小さな川、旧十川が流れていました。
川沿いの道はお散歩に適していて、家の近所にこんな川があったらええのになと思いました。茂みの中から聞き馴れぬ鳥の声がしました。何の鳥やったんやろ。
「エルムの橋」という素敵な橋が架かっています。エルムは五所川原市の市樹だそうですが、でもこれは林檎の樹ですね。
テーブルの上にも。
上の写真は雨の日の写真ですが(旅行中一日はものすごい雨と強風でした)、晴れの日にはこの橋から岩木山がよく見えて気持ちがよかったです。
駅はエルムシティから徒歩2、30分のところ。てくてく歩きます。
路上に「赤~いりんご」がありました(ひび割れてますが)。中まで赤い「赤~いりんご」は五所川原の特産です。
五能線の線路は単線で風情あり。
駅周辺は静かでありながら、個人商店がたくさんあって良い街だな~~と思いました。歴史ありげな気になる建物もいくつか。また行きたい!(行ったばかりだが)
そして駅前の洋菓子屋兼喫茶店、カルネドールさんでお茶しました。
三上寛の歌詞に出てくるカルネドールですよね……!? 現存してたんだ!
歌のイメージとずいぶん違って、えらく明るくて可愛いお店。エッ、こんな感じなの!? 歌に歌われた時代はもっと違ったんでしょうか。薄暗い木造の魔窟めいた喫茶をイメージしてたんですが……。オシャレでありつつ親しみをもてる良いお店で、ここもまた、近所にこんなお店があればな~~絶対通うのにな~~と思いました。
ケェキも気になったけれど、ダックワーズをいただきました。ポム・ルージュ(その名のとおり赤いりんごが使われている)とリモーネ。美味しかった~~。お土産も此処で買いました。
カップがまさに「白いコーヒー茶碗」ではありませんか……! わああ!
カルネドールに行ったらば、ツルツネ書店も探してみたくなるのが人情というもの。翌日駅の少し北側を歩いてみたらば、看板がありました! 店舗は既に閉店されたようでした。どんな本屋さんだったのかなあ。
「五所川原の日々」を改めて聴くと、カルネドール、ツルツネ書店、レストラン富士、主婦の店……と五所川原のお店の名前は固有名詞で登場するのに、新宿のヤキトリ屋は「新宿のヤキトリ屋」だなと気づいて、なんとも切なくなりました。
ツルツネ書店さんのところからしばらく西へ歩くと、岩木川に出ます。さっきの旧十川は岩木川の支流。こちらは大きな川で、乾橋からは岩木山がよく見えました。
乾橋は、太宰治『津軽』で、太宰がけいちゃんと渡った橋でもあります。『津軽』では岩木山がこんなふうに描写されていましたね。
津軽富士と呼ばれている一千六百二十五メートルの岩木山が、満目の水田の尽きるところに、ふわりと浮かんでいる。実際、軽く浮かんでいる感じなのである。したたるほど真蒼で、富士山よりもっと女らしく、十二単衣の裾を、銀杏の葉をさかさに立てたようにぱらりとひらいて左右の均斉も正しく、静かに青空に浮んでいる。決して高い山ではないが、けれども、なかなか、透きとおるくらいに嬋娟たる美女ではある。
自分の故郷の山(わたくしならばさしづめ如意ヶ嶽)のことをこんなふうに書けたなら良いなアア。太宰スポットにも色々行ったので次回書きます。