最近観たライブ:はや伊号@REED CAFE / 音楽と言語

最近観たライブの話です。

大阪心斎橋 REED CAFE というところへ、はや伊号氏のライブを観に行きましたん。雑居ビルの中のライブバー。こんなとこあったんですな。

 

はや氏のライブは、去年の冬に初めて観まして、そのとき(ライブ以外にもいろんなことが起こり)「えらいもん観てもうた!!」と衝撃を受けたのでした。それから時々観に行く機会があったのでしたが、ひとまず(?)ライブ活動を休止されるようでさしあたっては(?)今回がラストとのこと。んでこれは観とかなと駆け付けた(比喩的表現)のでしたが、相変わらず素晴らしかった!!

 


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ガスマスクと自作の変な楽器でループマシンを駆使し弾き語る、いや、弾き叫ぶという見たことないスタイル。しかし奇抜なだけでなく、お話を聴くと全部理に適っているのも面白い(ガスマスクにマイクが内蔵されてるとか)。ベースとギターをムカデ人間状にした楽器(ムカデ楽器)で、独りロックバンドができるという謂。すげえ。独り○○みたいなスタイルはどうも憧れてしまいます(例:トモフスキー、パラダイサー)。ルーパーってどんなふうに使うんかよく知らんかったのですが、リズムやリフを重ねて、重ねまくるとちょっとホーリーな感じになるのも面白いなー。ピコピコ系の人が使うもんだと思っていたのですが、ルーパーで、ガレージロック。

 

いうて私は技術的なことは全然分からんのですが、とにかく楽曲が良かったのでした。もともとギャーッと叫ぶ系のヴォーカルが好きでもあるし。しかしふしぎですね、音楽のスタイルっていろいろやのに、音楽がかっこええと感じるときのかっこよさっていつもひとつで、暴力的なのに幸福な焦燥感とか、ステージの上から刺されるようでひりひりするのに痛快な感じとか、こっちもむやみになんかを刺して回りたくなるような気持ちとか、そゆ、ロックを聴き始めた頃のワーッとなる気持ちを思い出すライブで、とにかくワーッとなったのでありました。

 

活動を再開するかは未定だそうですが、再開されたらまた観に行きたいものです。

 

 

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ところでライブ後、ご本人にライブが良かったということを伝えられてよかったんですが、何度もお会いしてる人やのになんか緊張し、あー私は、音楽の感想を言語で伝えるということに謎のハードルがあるな……と気づきました。(別に複雑なことを言おうとしたわけでなく「よかったです」くらいのことしか言えてないんだけど。)

どうも、音楽や芸術に対して神聖視というか、言語ではどーせその感動を伝えられない、みたいな諦めがあるようで。自分は言語、特に書き言葉を主な表現手段(…というのも大袈裟で別にそれを生業にしてるわけでもないが)にしてきたんですが、最近、音楽とか芸術とかそういうものに感じた感動を言語に移すことに、最初から諦めってか遠慮がある自分に気づいたんすよね。そうした感動に限らず、昔は、言語化し難く自分の中で渦巻くぐるぐるを言語化してアウトプットするみたいな作業に癒されていたはずなのですが、最近それができなくなったというかしなくなったというか。中途半端に表面的な対面コミュニケーションが器用になったせいもあるのかもしれません(平均レベルから見ればはるか不器用だと思われるが)、それはそれで喜ばしいことなんですが。が、ライブの後、音楽やるのにいろいろ苦闘している人たちの話を聴いたりして、なんつか自分ももっかい、そういう自分内ぐるぐるを逐語訳するみたいな作業をがんばってみたほうがええかな、みたいな気持ちになるなどしました。まあすぐ言語つらい族になるんだけど。ライブの話と関係なくなってしまいました。