昼のラヴホテル街(14)鶯谷
ううっ。ホテル街浴愛好家としては一度行かねばならないと思っていた鶯谷、ついに訪れることができました。
ホテルの谷間に紫陽花が咲いて風情あり、6月は性の季節ですね(適当)。
鶯谷駅から見えるホテル群は壮観。ヤットここで降り立つことができました!(パノラマ撮影なので電車が長い)
大通り沿いには鶯谷のシンボルらしき鶯のペナント。
ラヴホテルが立ち並ぶ中、東横インに泊まるというまったく面白くもない選択をしてしまったのですが、東横インのお隣は「プリンセス」でした。緑の中にひっそり看板。
東横イン、プリンセスの向かいには、ペットホテルうさぎさんもありました。
さて大通りから路地へ入ると、ラヴホテルがぽよぽよとひしめいています。ちょっとレトロなホテルが多いのかな?という印象でした。
大通りからホテル街へ抜ける小路は緑もあって少し懐かしい風情。23区の東って、こんな風情の小路が多いように思います。
大通りでアピールしまくるホテルニュー大柿の看板群。一電柱に三大柿。
こんな感じのちょっとレトロなエントランスでした。置物とお花、そしてサービスデーの無駄にレインボーなフォントがイイ。
「携帯電話全室つながります」という、今どき!?なセールスポイント。
また珍しい点としては、エントランスへの壁に貼られた政治家ポスター。
こちらでは、浴室が全室リニューアルというアピール。
こちらはずいぶんと現代的。駅前の通りに面し、レンタルビデオ屋に隣接しています。
カプセルホテルのようなデザインで淫靡さ皆無です。もとは何か違うものだったのかしら。
ホテル・ストーリーの側面。
こちらもラヴホテルらしからぬ、なんの装飾もわくわく感もない字体。
しかしエントランスはおしゃれ。こうした無駄装飾を愛していきたいものです。
別のホテルですが、この無意味なレインボーバタフライ柄も良いですね。ちょっと90年代末のギャル文化を思わせるような柄です。ホテルは無駄にメルヘンであったりぎらぎらしたりしていてほしいものです。
今回個人的に一番イイと思ったのは、ホテル苺。
80年代の清里とかにあるペンションのような(※行ったことないのであくまでイメージ)メルヘンテイストがまだ生きていてうれしいことです。
苺のメルヘン看板の奥に、不穏な鬱蒼があるのもホテル街らしくて良いです。(こちらはホテルでなくカラオケバー?のようでした)
可愛い〜! あと、安い。
画面にずっとお部屋紹介が出てたんですが、枠もイチゴ柄で可愛い。しかしお部屋は割とふつうそうでした。
この、どうやっても殺風景な部分をなんとか可愛らしくする系の努力、大好きです。
ところでこういう飾りを見ると、我が家もかつて商店を営んでおりゴムみたいな素材で作られたブドウの飾りがあったんですが、子供の頃それをいじって飾り付けるのが好きだったことを思い出し、懐かしくなります。
本来メルヘンからほど遠いはずの、なんかのちっこい扉でさえも苺柄! こうあってほしい!
ホテル・ステーショングループのホテル。こちらはあんまり愛想のない建物を、ピンクのリボンひとつでなんとか可愛い化しようとしているところがぐっときます。
ちなみにこの、「安心と信頼のホテルステーショングループ」、この一帯でいくつか見かけました。以前、桜の宮でも書きましたが、違うホテルでも大もとの資本は同じ、というパターン、どこのホテル街でも多いんですかな〜。
ここの系列の外壁には、こんな募集のプレートがあるのも特徴でした。これは初めて見るタイプです。なぜ「女子」を二回言うのか?
ホテル街の中には元三島神社。
キャッチコピーはよく分からないが、犬が可愛いです。
右には帝国旗のごとくそびえるホテルステーショングループのロゴ、左には「ミニミニハッピーうぐいすタウン」という地元の商店街チックな脱力フレーズ。
全体的に割と安め。と、それはいいんですが、ここで注目してほしいのはご休憩貼り紙に描かれた無意味なパンダ。
鶯谷ホテル街もやはり、上野のパンダ帝国圏内であるようです。
私がラヴホテルの装飾に求めるもののひとつ、人工の自然。
池の不自然なブルーが良い!
ポン引きその他の追放を謳う看板が蔦にまみれてました。
しかし、これだけ写真を撮っておいてナンなのですが、この日は衝撃的な気づきがありました。どうも、「以前ほどホテル街にときめかなくなっている」ようなのです。
自分が歳をとりギラギラしたものにあまり惹かれなくなってしまったのか、或いは、淫靡やメルヘンや謎の工夫というホテル街の好きだった要素が他のもので代替が利くようになってしまったのか(例:変間取り)、或いは、単に馴れてしまったのか、或いは、ホテル側のオシャレ化やチェーン化により面白みが減ってしまったからか……。
ホテル街浴からの引退も近いのかもしれません。
ホテル街を出たところには、東京キネマ倶楽部。この日はギターウルフのライブであったようで、フライヤーが貼られていました。
オマケとして、夜の鶯谷駅。標識っぽい性病科のデザインが秀逸。