宇治(2) 橋姫神社の新しい立て札


「橋姫」にはいろいろな伝承があるようですが、宇治の橋姫神社も、縁切りの神様です。

以前にも書いた
のですが、橋姫神社には忘れがたい思い出があります。

あれはもう15年ほど昔のことになりますが、私がひとりで宇治を訪れたとき――曇天で時は夕刻に差し掛かった頃でした。
そういえば源氏物語に「橋姫」の巻があるな、橋姫神社ってどんなところだろう、と覗いてみたらば意外に狭く簡素な境内で、一人の女性がお祈りをしておられたのですが、その様子たるや、寝巻きを纏っただけのような服装にぼうぼうと振り乱した髪、そして、まだ寒い季節であるのに素足。
その姿で彼女は、延々と境内を行ったり来たりしながら、一心不乱にブツブツと何かを神に祈り続けていたのでした。ただならぬ事情があることを感じ、「ここはあかんとこや!」と早々と撤退した記憶があります。


で、その橋姫神社。
社務所が開いているのを見たことがないですし、境内も観光向けに整備されているわけではなく、どちらかというと素っ気ない神社なのですが、今回新たな立て札が追加されていました。




!?
これは、各原発からの近さを示し危険を訴えるための掲示でありましょうか。
たしかに京都は主要原発が意外に近くにあり、有事の際には危険にさらされます。
と、おそらくはそういう意図であると思うのですが、神社の独特の妖気と相俟って不思議な効果を醸していました。
むしろ、各原発を近隣に従える神社の妖力をアピールしているかのような…。


ちなみに前回紹介したヤンデレ橋姫グッズもまだ健在のようでした。これいいのだろうか……。