天六おさんぽ


大阪、天六商店街をおさんぽしました。
天六は、日本一長い商店街らしいです。
長い他はごく普通の商店街なんですが、ただ歩いているだけなのにいちいちおもろいものが現れたり、異様な熱気を感じたり、さすが大阪やと思いました。


なんと!ジョン・レノンのサインがあったよ!




怖い!タバコの墓場!子供が見たら泣くで。




ふつうのチェーンの100均なんだけど店主による大量ポップに圧倒されるお店。




この日天六に来たのは、「大阪くらしの今昔館」で催されていた「マスダコレクション・レトロ家電展」を観たかったからです。
こじんまりした展示ではありましたが、予想以上に面白かったです。
私がきゅんとしたり「レトロ」と感じたりするのは、昭和3、40年代、すなわち自分の親の子供時代〜青春時代なんだなあと分かりました。
この時代の家電は、若草ぽいミント色や夕焼けぽいピンク色など、私好みのデザインが多くてときめきます。私が可愛いと感じる色や形は、この時代の「最先端のもの」だったのかもしれません。
レトロ家電の中には、そのまま現在の形に進化したものももちろんあるのですが(洗濯機、テレビ、冷蔵庫……etc)、「こんなんあったんか!」的な泡沫家電が愛おしかったです。袋小路で消えた進化の鬼っ子、的な。ポータブル洗濯機とか。
中でもいちばん気になったのが「ボースホーン」です。ボースホーンは、受話器ひとつでダイアル二つ。
いかに便利かが力説される売り文句の中に、「片方のダイアルが壊れても使えます!」というのがあり、笑いました。

宇宙開発ブームのときには宇宙ぽいデザインのが家電がたくさん出たようです。スプートニク型洗濯機?とか、ミサイルの形の電気スタンドとか。
それらを見ていると、未来の技術に夢を抱けた時代だったのだなーと思うのですが、しかし、どうなんでしょうな。
今は手詰まり感の時代だなーと日頃思っているのですが、かといって近頃の、昭和3、40年代を美化する風潮もなんだか不穏なものを感じるし。また、この手詰まり感は、或る程度共通の感覚なのか、あるいは私が個人的な手詰まり感を時代に投影してるだけで、今でもかつてのように技術の進歩に夢を抱く向きもあるのか……などといったことも考えました。
企画展は、図録も買ったよ。


常設展は、大阪の、江戸時代〜戦後の街並みを再現したもので、これも面白かったです。戦後の「バス住宅」なるものを初めて知りました。
江戸の商店の街並みも(妙に小奇麗ではあったが)面白かったのですが、私が一番惹かれたのは、「犬フィギュアの出来がいい」という点です。
ややまめ子似の「てん」と子犬の「ろく」。尻の感じや犬らしい目元がよくできていました。外国人観光客がひっきりなしに写真を撮ってはりましたよ。








おまけ: 江戸と大坂の違い。(江戸の亀は吊るされ、大阪の亀は竹筒の上に載せられる)