日生パイロン&日生写真



日生記念に日生パイロンを!






**************


日生には、毎年カキオコってるという友人の一行に混ぜてもらいまして訪れたのでありました。
日生は、牡蛎がよく採れる漁港町でして、牡蛎を入れたお好み焼き 「カキオコ」 の店がたくさんあります。
そもそも豚などを入れるより牡蛎のほうが安いということで、地元では以前から食べられていたらしいのですが、ここ素年のご当地グルメブームで改めて注目を浴び、カキオコで町おこしが行なわれているとのこと。

私の予想では、どっか一軒でぺらりとカキオコを食べて帰るものとおもっておったのですが、なんと一日中カキオコとその他牡蛎料理を食べ続けたのでした。どれも美味しかったです。(カキフライソフト除く)
この間はひどい写真をupしたので、今日は旨いものの写真をupしたいです。


なお私は、食い物の写真を不味く撮る才能があるため、みねちゃん撮影の写真を勝手に使わせていただきます。



一軒目「あらた」さんのカキオコ!




こちらは「おっぱい焼き」



(c) みねちゃん撮影



こちらのお店は老舗らしく小さな店内なのですが、珍しく並んで待って正解であった! でかい牡蛎がごろりんごろりん入っていました。
おっぱい焼きは、べつにおっぱいには関係なく、牡蛎とねぎを炒めたものですが、これも超旨い!! なにより「おっぱい二つー」「はーい、おっぱいできましたー」 という声が響く店内はしあわせ空間でした。
牡蛎が「海のミルク」と呼ばれることから「おっぱい焼き」らしいです。ならばおっぱいは人体の牡蛎なのか? と考えました。



ちゃんと「おっぱい」の文字が。にうにう。




このあらたさんは、ちょっと怪文書的な文字詰めの文書が貼られていたり、いたるところに手作りらしきフェルト作品の装飾があったりと、こう言ってはなんですがややパラダイス感が漂っており、それが素敵でした。
並んでいる客たちを、90代だというおじいさまが仕切っておられました!


命かけて営業中



フェルトのカキオコグッズ



ヘラもフェルト製



最後に一行むりやり押し込んでるのが良い
内容はふつうに牡蛎牡蛎を支配した人間を讃える内容



全体的にパラダイス感





一軒目と二軒目の間にカキフライソフトを食べるという苦行があったのでありますが、そのことは忘れることにします。
二軒目は、カキオコ密集ゾーン(ちなみに観光協会でカキオコマップをもらえます)からちょっとだけ外れたところに位置する「さんちゃん」。



二軒目「さんちゃん」のやきそば





ここはやきそばがあったのです。もちろん牡蛎入り!
さらに、ねぎチーズ焼きというのを注文し、これも美味しかった! もちろん牡蛎入り!
夜は居酒屋になるらしく(われわれは昼間から飲んだが)、メニューもいろいろ。しかし「牡蛎ラーメン」は「面倒臭いからやめた」とのことでした。
お店は、ちょっと前の食堂といった感じで落ちつきます。お孫さんによるじいじの似顔絵が貼られていたり、お孫さんのおもちゃが無造作に置かれていたりするのが、なごみました。
じいじはオールバックの色男さんでした。

ここですっかり満腹になり、同時にねむねむになって三軒目へ。




三軒目、「がんぞう茶屋」!




すぐ漁港に面した、これもよい感じのお店。炉端のカウンター席と座敷があり、どちらも味があるのでありますが、われわれはだらりとできる座敷席へ。
ここでは、味噌味の牡蛎焼き(だっけ?)というものをいただきました。単に焼いてあるだけかと思ったら、卵でとじられていてやさしいお味。
そしてカキオコ、牡蛎めしでシメ。
牡蛎めしも、単にめしに牡蛎が載ってるだけかと思ったら、炊き込まれててうままままま。おこげもおいしい!

このお店でいい味を出しているのは、なんといってもお店のおじいさんでした。
おじいさん、ぷるぷるしながら牡蛎めしのおこげをこそぎとってくれたのですが、その配分が謎でした。私には山盛り盛ってくれた一方で、まったく配分してもらえない者もあり。。



やさしいお味。(これもみねちゃん撮影)



牡蛎めし!彩りも美味しそう。




*************

日生はカキオコだけでなく、その街並みも独特の風情がありました。みねちゃん曰く 「つげ義春の世界のよう。『ちくしょう、目医者ばかりではないか』のよう」。たしかに!




人生は四十から


緑……


セーター


念ずれば 花ひらく (注:薬屋さん)


大王




なお、この日、われわれの車内BGMは、ロック野郎・カキオの歌う 「カキオコロックンロール」 でありました。
タイトル通り、正統派のマージービート!
さらに、「日生では年齢にかかわらず女性を『お姉さん』と呼ぶべき」 という重要なことを教えてくれる歌でもあります。われわれはこの教訓を忘れ、「お母さん」 と呼びかけてめっちゃ怒られました。




漁港では、ちょうど牡蛎が収穫されていました。
ちなみに日生の漁港は、あのまがまがしい尼崎の事件で角田一派が被害者の遺体を遺棄しに来た場所でもあります。
みねちゃんに教わったところによると、角田美代子もカキオコが好物でしばしば日生に来ていたそうです。ふつうの神経であれば、好物を食べに来るところに犯罪の証拠を遺棄したりしたくないものでありますが、彼女らはもはや、「飯に行くついでに棄てとこう」 くらいの日常感覚だったのではないか……との話でありました。(なんでこんな話で終わるのか分からないが、完。)