月光陽光


【感慨】

あれは 『分裂分析的地図作成法』 の訳が出た年であるから、それから十余年、いっしゅこだわってきたことに、今週区切りをつけた。
あれはメイン・ロブスター・ツアーの年であったから、それから十余年、その終わりをさまざまにシミュレーションしてきたことになり、だが実際のその終わりは、何度もシミュレーションしたどの終わりとも異なっていた。
思はずにいったん指の停止ののち、一文を打ち終えると、思はずにポロポロ零れたところで、京阪電鉄七条駅から地上に出、それは地上の眩しさに目が眩んでポロポロ零れたようでもあり、すっかり凍てた川の反射に赤と黄色がふるふる震えていたのを撮った。
地下で、発車のベルが、遠く。