子供の頃に買ってもろたカメ

ここのとこ、延々と、家の掃除をしてゐるのですが、色々と懐かしいものがでてきます。


よく遊んだハンバーガーのオモチャ、とか。





なんか80年代原宿的な匂いがしますね。
そして、幼少期から、食い物への執着があったよーです。


そんな中で、とりわけ懐かしかったのが、このぬいぐるみ!
10数年ぶりに再会しました。



このカメは、3、4歳のとき、祖父にデパートに連れていかれたときに、「何か買うたろ」と言われ、ねだって買ってもらったものです。
(祖父はデパートがやたら好きで、晩年まで、週末の度にデパートに出向いていました。)
3、4歳にしては渋いセレクトやな、とか、何でカメを選んだのか、とか、目つきが今の自分のそれに似ている、とか、当時の自分に言うてやりたいことは色々とありますが、ともかく、これを気に入って、買ってもらえて、すごく喜んで帰ったのは覚えています。

そしてその日の夜、早速カメさんを枕元に置いて寝たのですが、夜中に目を覚まし、大声で泣いてしまいました。
暗闇の中で見ると、カメの目が光って見えて、それがすごく怖くなったのです。
泣き声で母が目を覚まし、「おじいちゃんに買ってもろたカメさんやんか、好きなカメさんやんか」 というようなことを言うてなだめてくれたのですが、(それは分かってる!!)と思いつつ、なかなか泣き止めなかったことを覚えています。

このことはプチ・トラウマ体験として未だに記憶に残っています。「気に入ってたぬいぐるみが怖く見えた」 という点自体がトラウマであったのではなく、「なぜ自分は、あんなに気に入って好きだと思ったものを怖いと感じることができるのだろう?」と考えてしまったことが、外傷的であったのだと思います。
昼間にはかわいがっていたカメさんが、夜にはよそよそしく不気味なものに見えたということ。カメにも、買ってくれた祖父にも、申し訳ないようなきもちでたまらんかったのを覚えています。


そんなカメですが、今見ると、ただのカメでした。










関係ないけどこっちはヤシの木とカメの置物。
これ、ヤシの木の先端がボールペンになってるんですが、インクがなくなったので用を為さず、カメごと捨てることになった次第。