憧れの楳図先生に会ったっ!!

グワシ!!


少し前のことになりますが、ナマ楳図かずおに会いました……!
京都マンガミュージアムで催された、楳図かずお×竹熊健太郎トークショー
楳図かずお、グワシやギョエーを語る」
に行ったのでした。
憧れの楳図先生にお目にかかることができ夢のやうなひとときでしたっ。


↓イヴェントのチラシ。よく見ると凝ってる。日時とか。




ナメちゃんはかわいいファイルにチラシをはさんでいた。







楳図先生は、客席後方からまことちゃん音頭」 を歌い踊りながら登場。
小柄ながらキレのある動きで、ステージまで踊り歩く楳図先生の姿を拍手と手拍子で迎える客席。
出囃子だし一番だけかと思ったら、フルコーラス歌って踊りきった……!
そしてグワシで挨拶。かっこいい…。 登場するだけでぱっと空気を変える人ですよね。

トークショーは竹熊氏の 「脳梗塞で入院したときに楳図先生が10万円くれた」という話で始まりました。
前半は、楳図ハウスの話とこれまでのお仕事の紹介、と、ほとんど知っている話だったのですが、目の前でぴょこぴょこと動く楳図先生を見ているだけで感無量…。 「この人が、あの『ママがこわい』を……!あの『14歳』を……!」という思いでいっぱいでしたわ。
出し抜けに自分のCDの宣伝を始めたりと自由なようで、竹熊氏の熱い語りに頷いたりつっこんだりギョエーをしたり、客席を気遣ったりと、終始サーヴィス精神が溢れっぱなしでした。
特に、途中でソファから立ち上がり、
「座ってると後ろの方と目が合わないのでできるだけ立ってやりまーす!」
と仰ったときはウワーッ!ウワーッ!ウワーッ!! (c)14歳
ナチュラルにそういうお人柄なのでしょう。客席は割れんばかりの拍手。

その他、素の一面を窺うことができたり(「ガキ使」を観ておられるそーです)、レアな昔の資料(雑誌のグラビアの仕事など)が見られたのがよかった!


後半は、『漂流教室』『わたしは真悟』『14歳』 という三つの作品の話を軸に進みました。
三作とも大好きな作品でありますし、紛うかたなき名作であると思います。
特に 『真悟』 に関しては、あの東京タワーを思い出すだけで涙ぐみそーや。
それぞれの創作秘話やご本人による解説を聴くことができたのもよかったですが、やはり、この三作を取り上げるとなれば思い至るのは震災以来日本で起こっている諸々の出来事であって、最後は、そうしたことについて言及がありました。
発言の詳細はここには書きませんが、「日本はこれから芸術、美意識を大切にしないといけない」(大意)というようなことを何度も繰り返しておられ、あの『14歳』 の名場面を思い出したのでした。


また、わたしも、震災以来「ああ、なんかこれってウメズだなー」と感じることがあったのですが、その印象が整理されました。
震災以来、わたしが衝撃だったのは、「みんな等しく子供だったんだ!」ということでした。
かつて子供の頃、わたしはいろいろとふしぎでした。「なんで命にかかわるかもしれん原発とかつくるのん? 儲かるから? でも死んだら元も子もやいやん…」とか素朴にふしぎだったのですが、でも、大人ならそんなん解ってるはずやし、いざとなったときはなんとかする術を知ってるスーパー大人みたいなんがいるに違いない、と思うことにしていたのでした。
で、今回はっきり、スーパー大人はいなかった! ということが分かったのでした。
未曾有の事態を前にして、政治家も、企業のトップも、われわれは皆なすすべを知らない子供でありました。
そしてそれは、大人が誰もいない世界で子供たちだけで生き残り方を模索していくしかない 『漂流教室』 や、人類が手詰まりになった後の世界を描いた 『14歳』 ではないかっ、と気づいたのでした。
翔くんや咲っぺ、あるいはアメリカやきよらに当たる人物が現実にいるんかは知りませんが。
あるいは関谷が。


さて、そんな感じでトークショーはマジメにシメ、んのかと思いきや、最後はまたも「まことちゃん音頭」をお客さん(の一部)と一緒に踊り、 そして「サバラ」で幕を閉じました。
(「サバラをしましょう」「グワシじゃないんですか?」「では、サバラグワシにしますか?」という壇上の妙に事務的なやりとりに笑うた。)
「ぎゃあああ楳図せんせー!せんせー!」というギャルの歓声の中、むらがるファンの握手に応じながら去っていかれました。


楳図先生……ほんとにステキな方でした。京都で(ていうか吉祥寺以外で)お姿を拝める機会をつくってくれたマンガミュージアムは超グッジョブです。ナマウメズを拝み、ますます敬愛の念を深めました。グワシ!


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追記1)
当日はいろいろとグッズも売っていました。わたしは友人に、白竹堂ヘビ女てぬぐいを買いました。


追記2)
トークショーは午後14時開始、整理券を午前10時配布、ということだったのですが、10時過ぎにすべてはけたとのこと。われわれが到着したのは9時過ぎでしたが、その時点で既に100人並んでました!
赤と白でしましました人がいっぱいいて楽しかったです。
もちろんわたしもしましましましたよ。(がっかい以来。)






家に帰って『漂流教室』を読み返したら怖い夢をみました。
ではサバラ!