愛について



こんにちも。ほんのり春めきです。


【昨今の困り】

今日は朝からしょうもないことであたまをなやませました。
これはアカデミック・ハラスメントといってよいのでないか?
とおもわれる、地味で微妙ないやがらせを昨今受けたのでありますが、――自分はアカデミズム内にいる!という実感があまり持てないためアカハラという語を使うのはどうも抵抗があるのだがまあいい、――どうも、そのために、周囲にも迷惑が及びそうな気配で、自分ひとりに関することなら放っておけばいいのだが、周りに影響が及ぶとなればそういうわけにもいかなそうで、どうしたもんかねと困っています。
これはアカハラだ! と声高に言い難い微妙なハラなので困っておるのです。
痴漢でも、一番悪質な痴漢は、乳や尻を触る痴漢でなく、「これは痴漢なのかどうなのか?」と声をあげることがためらわれる、腕や腹など微妙な部位を狙ってくる痴漢であります。あるいは、「触ってないですよ、あなたの被害妄想ですよ」と言い逃れできるように、電車の揺れを利用した微妙な触れ方をしてくる痴漢です。「いや、あんたは触ろうという不埒な意志をもって故意に触ったっ!」ということが触られた側には確信されているにもかかわらず、本人は半ば無意識的であるような痴漢です。
まあそういうことです。

あんまこんなにょんぼりなことは書きたくないのだが、ネット上に書いておくと今後なんかの役に立つことがあるかもしれんと考え、記録しておく次第です。


***

【最近の更新】

超いまさらなのですが、半年前に行ったエウロパ旅行記をupしました!
http://milky.geocities.jp/maternise/europa/eud.html
ほんまにいまさらですが…。
まだ独逸篇だけですが、瑞西篇&仏蘭西篇もいつか書きたいものです。
母の面白さに重点をおいて書きたいとおもいます。


***

【最近の読書】

さいきん、大岡昇平 『愛について』 (講談社文芸文庫) を読みました。
以前、先輩にすすめられてより、読もう読もうとおもいつつ、忘れていたものです。
すすめられたというか、ある日、しばらく連絡のなかった先輩から、

大岡昇平ってすごい」

とひとことだけ書かれたメールが来たのでした。

で、やっと読み始めたのですが……
10章の短編のオムニバスのようになっており、それぞれの章の登場人物が実はつながっている、という形式。
各章はそれぞれ、男女の愛や性の様相を描いたもの。
章によって微妙に文体が変えられていたり、学生運動・フーテン族・マイカー…etcなど当時(6、70年代)の風俗が上手く絡んでいたり、精神分析的(エディプス的)な色づけがなされていたり。 なるほど、たしかに面白いし上手いけど、でも突然、「大岡昇平ってすごい」なんてメールを送ってくるほどかなあ?
……と思いながら読み続けていたら!
第九章で、「こう来たか!」 とずがーんとなりました。

詳細はここには書きませんが、「こんなんアリなんか! 文学って!」 と思いました。
その後、転居に当たってのものすごい騒動以来、その先輩とは二年ほど音信がないのですが、
先輩、大岡昇平ってすごいですね!



***


ところで、この本、図書館で借りて読んだのですが、
前の読者によって、全編の中で二箇所にだけなにやらしるしが付されていました。




「地球では社会は男の手で動かされています。その力のもとはお金です。性的対象である女が、売買の対象となるのは当然ですわ...」「男は勝手なもので、自分から勝手な注文を女につけておきながら、ままにならないと、女は悪者だ、ずるい、うそつきだ、悪女だなどというのです...」


……前の読者の怨念を感じました。 
世界は怨念でイッパイです!




***